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主張/国会トランプ論戦/同盟最優先の危険が浮き彫り

 2016年度補正予算審議に続いて始まった17年度政府予算案などの国会審議の中で、トランプ米政権に対する安倍晋三政権の対応が論戦の焦点となっています。トランプ新大統領は「イスラムテロ」に絡めた入国禁止命令などで国際的な批判を浴びるとともに、日本に対しても軍備増強・「思いやり予算」増額や、環太平洋連携協定(TPP)に代わる2国間交渉での「貿易不均衡」是正などを示唆しており、こうした「アメリカ第一」の要求に安倍政権が「同盟最優先」で応えることになれば、日本が軍事的にも経済的にも重荷を背負うことになります。

入国禁止批判しない異常

 安倍政権の米新政権への対応で異常を極めているのは、トランプ大統領が決定した、シリアからの難民の入国禁止や中東・アフリカ諸国からの入国中止に対して「内政事項なのでコメントしない」(衆院予算委での日本共産党の笠井亮議員への答弁)などの理由で全く非難しないことです。難民に対する入国禁止や一部の国からの入国中止は、国際的な人権・人道法にも違反したもので、アメリカ国内や当該の国々はもちろん、ドイツ、フランスなどのEU(欧州連合)諸国の首脳やイギリス、国連事務総長なども相次いで批判しています。

 それをアメリカの「内政問題」を理由に、批判するどころか事実上容認している安倍政権の態度は異常であり、それこそ国際社会が一致してテロ対策に取り組むのを困難にするものです。

 トランプ氏は大統領選中から「アメリカ第一」の立場で「同盟見直し」を主張し、日本が守ってほしいなら、軍備を増強し、日本が負担する必要がない「思いやり予算」などを増額するよう求めていました。この問題でも安倍首相は、日本がすでに過大な負担を背負わされていることは反論せず、「わが国としても防衛力を強化し、自らが果たしうる役割の拡大を図っていく」(参院本会議での日本維新の議員への答弁)と、積極的に応えていく姿勢です。政権発足直後初来日したマティス米国防長官に対し、安倍首相や稲田朋美防衛相が長時間の会談をセットする異例の厚遇ぶりです。トランプ政権の圧力に便乗して、軍事大国化を突き進む姿勢さえ見せています。

 トランプ大統領が就任直後、TPP離脱を正式決定した経済通商問題でも、同氏が持ち出している自動車などの貿易が「不均衡」だという主張や日本が為替操作しているなどといった非難に言うべきことを言わず、「日米はウィンウィン(相互利益)の関係」などと、全面的に従う姿勢です。2国間交渉での貿易問題での譲歩や、「国内での雇用拡大」を主張するトランプ政権のために日本の資金で投資を増やし、雇用を拡大する案も準備するありさまです。

対等・平等・友好関係を

 アメリカ国内で政権が交代し、トランプ政権が誕生したのは、これまでの覇権主義的なやり方やグローバル資本主義の行き詰まりが深刻になったためです。「同盟最優先」でトランプ政権のいいなりになるだけでは日本のためにもアメリカ国民のためにもなりません。いいなりではなく、国民の利益のためにいうべきことを主張する、対等、平等、友好の関係を切り開くことがいまこそ不可欠です。

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