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キングコング西野騒動をめぐって 売れ方をデザインする時代

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先日、音楽業界関係者から聞いた話。1930年代のアメリカにおいて、レコード業界はラジオを脅威に思っていたそうだ。無料で曲を流されると、誰もレコードなど買わなくなるのではないかと。実に牧歌的な話だ。ラジオで流れるからこそ、音源は売れる。ゆえに、アーティストはラジオ出演を喜んで(かどうかは分からないが、プロモーションの一環として)行う時代になったのは言うまでもない。最近では、YouTubeにアップしたMVがSNSとの相乗効果で何度も再生されて流行が生まれたりする。昨年でいえば、ピコ太郎や星野源などがそうだ。再生されることによって広告収入が得られるというモデルも存在する。要するに、音楽の楽しみ方、売り方は多様化し続けてきたという話だ。モノを売るのがすべてという時代ではない。

さて、キングコング西野騒動だ。有料で売っていた絵本を、突然無料にしたという話である。中川淳一郎のこの記事に論点がよくまとまっている。

キンコン西野「絵本無料公開」騒動 文句を言うのではなく、対価を取れるクリエーターになれ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170120-00010009-abema-ent&p=1

思うにこれは、コンテンツ(というか、自分)をどう売っていくかという話だと私は解釈した。コンテンツとは何かという話でもある。さらには、関係のない人が大騒ぎするという、わかりやすいネット炎上だ。



柴那典さんのこの本に、答は、いや少なくともヒントはあるように思う。好き、嫌い、良い悪いは別として、コンテンツとその楽しみ方、儲け方(お金の払い方)というものは変化してきている。ある人のコンテンツを買うという行為は、別に内容を手に入れるというだけでなく、ファンであることの意思表明だったり、応援の要素だったりする。

キングコングの西野の絵本を有料で2,000円で買った人の全員が文句を言うわけでもない。ある意味、炎上商法でもある。2,000円で23万部売った本が無料になるのだから、それが話題にならないわけはない。

もっとも、これができるアーティストとそうではないアーティストがいて。するべきかどうかという話もあり。いや、多くの人はしないだろう。好きか嫌いかでいうと首をかしげるし、商売としてどうかとは思う。ただ、これはこれで、彼としては理にかなっているのだろう。

コンテンツの価値って何?という話になるかと思うのだが、ここで西野の本を買った人は、ファンであり、推しの意味を含んでおり。フリーになったことで読めた人も、怒った人も、すべて「話題作り」「プロモーション」というものにまんまと加担してしまっており。

ふりきっている。

というわけで、売り方、売れ方、楽しみ方が多様化しているし、炎上がプロモーションになってしまう時代なのだなという事例だった。

やれやれだ。

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