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駐韓大使・総領事の帰国、慰安婦問題を僕はこう考える

日韓関係が急激に悪化している。長年、日韓両国の間に、懸案として横たわっていた慰安婦問題が、いま再び浮上してきたのだ。

発端は、昨年12月、韓国の釜山にある日本の総領事館前に、新たな従軍慰安婦像が設置されたことだ。路上の設置は「不法」であるとし、一時、地元自治体が像を撤去した。だが、世論がそれに猛反発。結局、地元自治体は設置を許してしまった。それに対して、日本政府は対抗措置として、駐韓国大使と釜山総領事を帰国させた。

「慰安婦問題」は、四半世紀にわたって日韓間の深刻な政治的課題だった。それを、2015年末、「最終的かつ不可逆的な解決」として、日韓両政府は合意に達した。その際、この合意に基づいて日本政府は、「10億円」を拠出している。日本政府が強く抗議するのは当然だ。

しかし、韓国の朴槿恵大統領は、いまや、政治的にすでに無力だ。いくら従軍慰安婦像の新設が日韓合意に反しているからといって、大使と総領事を帰国までさせる必要があったのだろうか。

今年、韓国では大統領選挙が行われる。韓国では反日を前面に出さないと、選挙に勝てない。だから、韓国の与党も野党も、いまこの時期に、日本に歩み寄ることはできない。一方、日本政府も、大使と総領事を帰国させたからには、なんらかの進展がなければ、彼らを韓国に戻すことはできないだろう。日本は、双方ともに、歩み寄りのタイミングをはかることが極めて難しい状況をつくってしまったのである。

大使と総領事をただ帰国させると、ソウルの従軍慰安婦像も釜山の従軍慰安婦像も認めることになってしまう。かといって、いつまでも大使と総領事を帰国させないと、日韓関係が深刻な事態になってしまう。この事態が、日韓関係にとってよいわけがない。日本は韓国に抗議すべきではあったが、しかし、対応が性急だったと言わざるを得ない。僕は、今回の日本の対応は失敗だったと考えているのだ。

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