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2017年はトランプ氏だけでなく欧州の選挙にも注目

2017年の最大の注目材料は20日に米国大統領に就任するトランプ氏の動向となりそうだが、欧州の動向にも注意しておく必要がある。

 英国では単一市場からの離脱の可能性が強まりつつあり、ハードブレグジット・リスクが懸念されている。メイ首相は10月にEU法が英国で適用される欧州共同体法の廃止についても触れており、EU法を廃止するとなれば、単一市場から離脱せざるを得なくなる可能性が高い。メイ首相は今月17日の演説で、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた計画について説明するとしている。この演説も大きなポイントとなる可能性がある。

 しかし、ユーロのシステムを揺るがしかねないのは何も英国ばかりではない。2017年にはユーロの中核国ともいうべきフランスやドイツでの選挙を控えている。その前に3月にオランダの総選挙が予定されている。

 米国の大統領選におけるトランプ氏の勝利により、欧州でもポピュリズム(大衆迎合主義)政党が支持を伸ばしているとされる。オランダでは反EU、イスラム移民排斥を掲げるヘルト・ウィルダース党首率いる極右・自由党が世論調査で高い支持率を維持している。オランダはEU離脱国の候補ともされているだけに選挙結果次第では、これに続くフランスやドイツの選挙に影響が拡がる恐れがある。

 4月から5月にかけてフランスの大統領選挙が実施される。フランスではテロや景気の低迷で左派・社会党を率いるオランド大統領の支持率は低下し、すでにオランド氏は次期大統領選への不出馬を表明している。この大統領選挙での注目ポイントは、誰が大統領になるのかというよりも、極右政党・国民戦線のマリーヌ・ル・ペン候補が選挙で獲得する票数とされている。

オランダの選挙次第ではポピュリズム政党が勢いを増し、反EUを掲げる国民戦線の支持率が高まる可能性がある。それが6月に実施されるフランスの国民議会選挙に影響を与え、社会党と共和党によるフランスの二大政党制を揺るがす可能性もある。

 9月にはドイツでの連邦議会選挙が予定されている。盤石とされたメルケル首相の支持率は移民政策に対する不満から急速に低迷している。オランダやフランスの選挙でポピュリズム政党の勢力が強まることになれば、ドイツの選挙にも影響を与えよう。

2016年の地方選挙では、メルケル首相の率いるキリスト教民主同盟(CDU)の得票が伸び悩む中、2013年に設立されたばかりの難民支援の削減を訴える右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が議席を確保している。連邦議会選挙結果次第では初めて議席を得る可能性があり、ドイツにおける第3党になる可能性もありうるとされる。

 昨年の英国の国民投票でのEU離脱の決定、イタリアの国民投票での改憲否定という結果を受けての首相の辞任、さらには米国大統領選挙のトランプ氏の勝利と、思わぬ流れの拡がりが、欧州にも押し寄せてくるのか。選挙の結果次第ではユーロというシステムに大きな影響を及ぼしかねず、これらの選挙の結果にも注意する必要がある。

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