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【年末商戦】、予想を上回る4.0%増!陶酔の中で「消えてくリアル、増えゆくネット」?

170115ファイヤーワークス

■全米小売業協会(NRF)は13日、昨年11月〜12月期の年末商戦が当初の予想を超えて好調だったことを発表した。NRFが商務省のデータを基に推計したところによると、年末商戦の小売売上高は前年同期比4.0%増となる6,583億ドル(約75兆円)だった。小売売上高は自動車やガソリン、レストランなどの外食を除いている。NRFが昨年10月に発表した6,558億ドル(前年同期比3.6%)の予想上回った。オンラインストアが引き続き好調で売上高は12.6%増となる1,170億ドル(約12兆円)。こちらも当初7%〜10%増の予想値上限(1,170億ドル)を上回った。NRFのCEOマシュー・シェイ氏は「小売は景気を映し出しており、個々の企業では一部に低迷も見られるものの小売業全体では堅調な年末商戦だった。」と述べている。老舗デパートメントストアのメイシーズは4日、年末商戦となる11月と12月期の既存店・売上高前年同期比が2.7%の減少だったことを発表、68ヵ所の店舗閉鎖と1万人規模のレイオフも公表した。メイシーズの発表の翌日にはシアーズが11月〜12月期の既存店ベースで12%〜13%の減少だったことを明かし、150店におよぶ店舗閉鎖と同社PBで老舗工具ブランド「クラフトマン(Craftsman)」の売却を発表した。また1990年代、グループ全体では5,600店を展開していたアパレルチェーンのリミテッドも残っていた約250店の店舗閉鎖を行った。一方、ネット通販最大手のアマゾンは昨年末、年末商戦が過去最高を記録したと発表している。

 NRFの発表に先立ち、調査会社コンルミノ(Conlumino)が3日に発表した年末商戦動向によると小売売上高は全体で前年同期比3.8%増となり、2011年からは伸び率が最大となった。またマスターカード・アドバイザーズの小売調査部門スペンディングパルスが発表したデータでも前年同期比4.0%の増加だった。同調査によるとオンライン売上高が同19%の増加としている。アドビ・デジタル・インサイトが5日発表した推計でも、11月と12月期のオンライン売上高は同社予想を上回る917億ドル(約11兆円)となり同11%増だった。調査会社コムスコアでもオンライン売上高が一昨年の年末商戦に比べて12%の増加だったと報告している。アドビによると年末商戦の61日間中、1日のオンライン売上高が10億ドル(約1,170億円)を突破した日数は57日となった。特にモバイル経由の売上伸長が著しく、前年同期比23%の増加で売上高は284億ドル(約3.3兆円)だ。スマートフォン経由の売上は193億ドル(2.3兆円)にも上っているという。

 NRFでは商品カテゴリー別ストアの年末商戦動向も発表しており、それによるとデパートメントストアが7.0%減と最大の落ち込みとなり、家電店(Electronics and appliances stores)が2.3%減、スポーツ用品店(Sporting goods stores)が1.7%減、日用雑貨店(general merchandise stores )が1.5%減と不振だった半面、衣料品・アクセサリー店(clothing and accessories stores)は2.5%増、住宅建材店(building materials and supplies stores)は4.5%増、家具店(Furniture and home furnishings stores)は4.8%増、健康・パーソナルケア店(health and personal care stores)は6.7%増と堅調だった。

トップ画像:花火(ファイヤーワークス)。予想を超えた年末商戦期に花火の画像を選んだのには理由がある。近所の花火は音がうるさいばかりで、まったく綺麗でない。しかしニューイヤーで陶酔している輩が増えている。「強気相場は陶酔の中で消える」?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。本当にいい加減にしてほしいのが近所の打ち上げ花火。年末から新年の深夜にかけてどんなにうるさかったか!元旦早朝となる午前3時に花火をうちあげる輩がいるのです。ただ、このファイヤーワークス、景気を映す鏡でもあります。後藤はファイヤーワークスのうるささを景気指標にしています(笑)。近所の打ち上げ花火がハデでうるさいときほど景気がいい。無論、これは私が一人で勝手に言っていることです。実際、最もうるさく酷かったのが10年前の不動産バブルの時(2006年と2007年の建国記念日も)でした。逆に2008年のリーマンショックからの景気後退の頃、建国記念日やニューイヤーは本当に静かでした。景気がどん底になっていいから、あの静寂に戻ってもらいたいと正直思っています。で、ダウ平均株価が現在、2万ドル近辺で高値を伺い中です。6日には取引時間中の過去最高値となる1万9,999ドル63セントまで一時値を上げました。

⇒ダウ平均株価が史上初となる2万ドルまであと一歩。だからこそ新年、花火が異常にうるさかったと思っています。アメリカの著名投資家ジョン・テンプルトン氏が残した言葉に「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく(Bull markets are born on pessimism, grown on skepticism, mature on optimism and die on euphoria)」があります。皆が寝静まろうとする頃、他人の迷惑も顧みずに花火を打ち上げるのは陶酔しているからでしょう。で、陶酔しきった輩が増えている中、年末商戦では期待以上の売上となりました。ただし、これには偏りがあり、メイシーズやシアーズ、JCペニーなど一部のリアル店は散々でした。いずれもオンラインストアは好調ですが、これがオフラインに波及せずリアル店舗が低迷したままです。オムニチャネル化が上手くいっていないのですね。相場の格言から陶酔感に包まれる人が増えた直後、消えていくリアル店はさらに加速しそうです。

 まだまだ「消えてくリアル、増えゆくネット」が続きますね。静かな新年、静寂な独立記念日...陶酔から覚める日が待ち遠しいです。

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