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日航再生の“足かせ”が外れる来春、社長の戦略は

山下 守=文

7月末に発表した2016年4~6月期の連結決算で、日本航空は147億円の純利益を計上した。ライバルのANAホールディングスの純利益は66億円にとどまる。2010年1月の経営破綻後、国の支援を受け再生した日航の収益力は劇的に改善した。債務免除や不採算路線からの撤退、大規模な人員削減を経て生まれ変わった会社を12年2月から率いているのは植木義晴社長だ。

植木氏は日航初となるパイロット出身の社長。破綻前の日航は経営企画や労務といった中枢からトップに上がるケースが多かったが、現場を重視する稲盛和夫会長(当時)が植木氏を引き上げた。京セラ創業者・稲盛氏の経営哲学を吸収したことも評価の一因とされる。ちなみに植木氏の父親は戦前戦後の映画界で活躍した俳優の故片岡千恵蔵だ。「役者の血を引いているためか植木氏は人たらし」(国土交通省関係者)との評も。民主党政権下で再生の道筋がつくられたことから、日航と自民党の関係は冷え込んだが「植木氏は永田町を回り日航ファンの与党政治家を増やしつつある」(同)という。

「日航再生は優遇されすぎで競争環境をゆがめた」(航空関係者)との批判がある。このため国交省は株式再上場直前の12年8月、新規投資や新路線開設を制約する「8.10ペーパー」を出して足かせをはめた。その期限が切れるのが2017年3月。植木氏は17年4月以降、どのような戦略を打ち出すか。また、社長就任から4年を過ぎたこともあり自身の去就をどうするかも注目点だ。

日本航空社長 植木義晴(うえき・よしはる)
1952年生まれ。航空大学校卒。75年日本航空入社。運航乗員訓練企画部長、専務執行役員などを経て2012年2月社長。

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