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トヨタ脅しに成功したトランプの次の標的

トランプ次期大統領のツイッターを使った自動車業界への恐喝は、それが次期大統領としてどうなのかは置いておいて、大成功したようです。GMからフォードへ、そしてトヨタへのトランプ次期大統領からの批判は、トヨタが1.1兆円の米国への投資を表明することで矛先をかわした恰好ですが、たとえそれがトランプ次期大統領のツイッターと関係なく決まっていた投資計画だとしてもタイミングが問題です。トランプに次期大統領にとっては、そうやってトヨタが即座に反応したことで自らの影響力の強さを示せたのです。トランプ次期大統領は、まずはメキシコに生産拠点が流出する恐れがあった自動車産業を標的にしましたが、今ではほとんど米国で工場を失っている家電やハイテクのグローバル企業にもなんらかの圧力をかける可能性が残されたことになりそうです。

米国の貿易赤字が拡大していますが、その原因は中国です。輸入品目も、かつての軽工業品から今では「電気機器及びその部品」が中国から輸入する最大の品目となっており、中国からの輸入額のほぼ四分の一を占めています。

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米中経済の基礎データから引用

しかも、やっかいなことに、米中の貿易のパワーバランスを考えると、米国は中国依存が高まり、一方の中国は米国依存が低下してきています。米国の貿易に占める中国の割合は2001年の6.7% から2011年の16.4%へと拡大してきていますが、中国の貿易に占める米国の割合は2001年の15.8%から2011年の12.3%へと減少しています。
つまり、中国が米国のいいなりになるとは限らないということでしょう。

いくらトランプ流の脅しを中国に向けても、のらりくらりとトランプ次期大統領をかわすのでしょう。なにせ中国にとっては、貿易で経済が成り立っているので一歩も譲歩できません。

そして、中国製品に高い関税をかけることが現実的にできるのかです。
そうすると目先の動きを重視する傾向のあるトランプ次期大統領が狙ってくるのは、アップルではないでしょうか。アップル製品をつくっている鴻海精密工業の製造拠点フォックスコンの工場を中国からアメリカに移せという話にきっとなってきます。

米国での製造業がかつての日米貿易摩擦時代よりもさらに空洞化し、中間層の雇用と所得の減少を生み出したのは、米国自らが招いた事態です。米国の製造業の空洞化を招いた原因は中国ではなく、中国を製造工場にした米国や世界の先進国のグローバル企業です。

日本の企業は80年代の激しい日米貿易摩擦を経験し、その教訓から、消費地での生産体制を築いてグローバル化とローカルで現地雇用のバランスをとる「グローカリゼーション」の流れをを進めてきたのですが、そのバランスを変えてしまったのは、他ならない米国のグローバル企業だからです。しかもオバマ政権、民主党政権はそれを放置してきたのです。

米国は、いきすぎたグローバル化の修正を行ってこなかったために、国内の格差を拡大させてしまい、それが民主党政権への不満となって、トランプ大統領を生み出したのでしょう。

トランプは最初の脅しに成功したので、同じことを繰り返してきそうです。しかし、それは、リスクをも抱えます。トランプ次期大統領の思考回路を晒してしまったのです。トランプ氏は、米女優M・ストリープの批判にツイッターで反論していますが、ほんとうに脊椎で反応する性格をさらに見せてしまいました。
メリル・ストリープさん、授賞式でトランプ氏を痛烈批判 - BBCニュース : 

さて、脅しによってアップルの工場を米国に移させることはできても、それはアップルの競争力を低下させるリスクも生じてきます。台頭してきた中国企業のさらに勢いづかせませます。

トランプ次期大統領の脊椎反応的思考では、目先の駆け引きはできても、複雑な現実の方程式を解く知識も能力は感じられません。
確かに一時的に米国への工場回帰には成功しても、米国の競争力をどう維持するか、あるいは向上させることとどう両立させるのかの回答を持たなければ、下手をすれば、トランプ政権は米国の経済を失速させかねないのです。

現代は、グローバル化が生み出した国内経済や社会の歪を解決するためのなんらかの知恵が求められてきています。脅しではなく政策に落とし込めるか、世界の合意が得られるのかが勝負になってきます。

なぜなら、外交もビジネスも互いの信頼があって成り立ちますが、脅しからは信頼は生まれません。脅しで動かす政治手法がやがてトランプ次期大統領自らにもはね返ってくるのではないでしょうか。大統領の脊椎反応や自己顕示欲で政治や経済が動きつづけるとはどうしても想像できないのです。

トランプ次期大統領の脊椎反応的思考では、目先の駆け引きはできても、複雑な現実の方程式を解く知識も能力は感じられません。

確かに一時的に米国への工場回帰には成功しても、米国の競争力をどう維持するか、あるいは向上させることとどう両立させるのかの回答を持たなければ、下手をすれば、トランプ政権は米国の経済を失速させかねないのです。

現代は、グローバル化が生み出した国内経済や社会の歪を解決するためのなんらかの知恵が求められてきています。脅しではなく政策に落とし込めるか、世界の合意が得られるのかが勝負になってきます。

なぜなら、外交もビジネスも互いの信頼があって成り立ちますが、脅しからは信頼は生まれません。脅しで動かす政治手法がやがてトランプ次期大統領自らにもはね返ってくるのではないでしょうか。大統領の脊椎反応や自己顕示欲で政治や経済が動きつづけるとはどうしても想像できないのです。

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