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グーグルの未来を担う黒人女性 オバマの選挙参謀がIT業界に転身

Katheryn Thayer ,CONTRIBUTOR

企業が多様な人材を活用するダイバーシティ・マネジメントを推進するようになって久しい。そのような状況下で、グーグル社は昨年初めて「黒人コミュニティ・エンゲージメント部長」なるポストを公募した。応募者の中から選ばれたのは、エンタテインメント業界出身の女性、ヴァリーシャ・バターフィールド・ジョーンズだ。

現在、グーグルと黒人コミュニティの双方向関係を築くリーダーとして精力的に活動する38歳のジョーンズは、どのようにそのキャリアを切り開いてきたのか。彼女のこれまでの道のりを辿ってみたい。

ジョーンズは大学卒業後、ケーブルTV局HBOを経て、ラッセル・シモンが創設したヒップホップ・サミット・アクション・ネットワーク(ヒップホップを通じて若者の教育や政治に関する意識向上を促すNPO)に参加。やがて総合ディレクターを務めるまでになった。セレブリティと社会運動をつなぐ仕事を続ける中で、メディアや人々の力を活用する術を学んだという。

オバマの選挙戦でも活躍

その後、2008年の大統領選でオバマ陣営のボランティアスタッフを務め、2012年の大統領選では若者票獲得ディレクターに就任した。この4年の間にテクノロジーが果たす役割が大きく変わったとジョーンズは振り返る。

「若者をオーガナイズしたり、人々を政治に巻き込んだりする上で、テクノロジーが不可欠になりました。テクノロジーが選挙戦に変革をもたらしたのです」

テクノロジーが変えたのは政治の世界だけではない。

「世界中で起きている社会問題に関しても、テクノロジーは人々の対話を活性化させ、議題を明るみに出しました。あらゆる問題がテクノロジーによって可視化されました」

テクノロジーの力に魅了されたジョーンズは、テック業界で働きたいと考え始めた。白人男性が主流を占め、ダイバーシティが浸透しているとは言い難いテック業界だが、当時の彼女には「実際には大きなチャンスが転がっている」ように見えたという。

「私は変化を起こす側にいたいんです。現状を変えるためでもありますが、将来の自分たちの立場を確保するためでもあります」

グーグル社の求人を知ったのはそんな時だった。あまりのタイミングのよさに「夢のよう」と思いながら応募し、幾度かの面接を経て採用。2016年からグーグル社で働き始めた。

人種間のバリアを取り除きたい

それ以来彼女は、黒人をはじめとするテック業界のマイノリティに手を差し伸べる活動を会社の内外で行なっている。社内では、何千人におよぶグーグル社の従業員から人種や職場環境に関する本音を集めることに成功。一方で、全米の黒人の多い大学に足を運び、STEM分野(科学、技術、工学、数学)の学生の育成支援に携わっている。

他にも、コンピュータ科学を学ぶ女子学生を支援するグーグル社のプロジェクト「Made with Code」を黒人女性の支援NPO「Black Girls Rock!」に導入したり、7歳から17歳までの黒人女子学生にSTEM教育の機会を提供するNPO「Black Girls Code」にマンハッタンにあるグーグル社のオフィススペースを提供するよう働きかけたりと、さまざまな取り組みを進めてきた。

「人々がテック業界と聞いて思い浮かべる人の顔が変わったら、私の仕事が達成されたということ」とジョーンズは話す。

「私の役割は、文化のハッカーのようなもの。(これまでのテック業界の偏った)文化基準やバリアを壊したい。すぐには変わらないことは承知ですが、変革を起こすことが私の目標です」

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