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NYタイムズ紙、新政権発足前にトランプノミクスに物申す

Will Trump’s Tax Holiday Help Job Creation?

ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙と言えば、早くから民主党のクリントン候補を支持していた新聞です。

だからでしょうか?新政権発足前にトランプノミクスで沸くマーケットに、一石を投じています。

トランプ新政権ではインフラ投資、減税、規制緩和が期待されていますが、特に2兆ドルとも言われる海外利益のレパトリ減税に焦点を当て「過去を振り返れば、雇用を創出しない」と報道しています。2004年にブッシュ前政権で施行された本国投資法(HIA、2005年に限り税率を35%から5.25%へ引き下げ)では、海外利益を本国へ送金した上位15社は合計1,500億ドルを米国へ還流させたものの、同時に2万931件の雇用を削減していたんだとか。米上院常設小委員会が2011年にリリースした調査で、明らかになったといいます。

バロンズ誌でも指摘したように、米企業は低金利を最大限に利用し社債発行で資金を調達し株主還元策に努めてきました。おかげで非金融機関の債務は膨れ上がり、非金融関連の債務はGDP比251%に達し、レーガン政権発足時の135%を大幅に上回るといいます。従って、減税効果で本国へ送金した海外利益の使い途に借金返済を充てる可能性が濃厚と言えるでしょう。

それだけではありません。

ドル高効果も重なり、海外利益の使い途として優先順位の上位には合併・買収(M&A)が挙げられます。NYT紙によると、ソフトウェア大手オラクルは海外利益のレパトリでレテックとピープルソフトの2社を11億ドルで買収しただけでなく、M&Aの余波で何千件に及ぶ雇用を削減しました。

株主還元策に再び注力する可能性も、否定できません。ハーバード大学のトーマス・ブレナン教授の調査では、レパトリした海外利益1ドルに対し株主還元策は60〜92セント相当に及びました。本国送金額トップ20社では1ドルに対し法的に認められた使い途として72セントを充て、その主な内訳は49セントが現金での買収、10セントが債務縮小、9セントが研究開発費だったといいます。

選挙中の発言通り、Happy Holidaysではなく堂々とMerry Christmas!とのメッセージ。
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(出所:Twitter

今のところパラダイム・シフトが騒がれ、”長期停滞(secular stagnation)”から”トランプノミクス”へテーマが移りました。楽観論がウォール街を席巻していますが、年明けの新政権の船出を受けて我に返らないとも限りません。

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