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上関原発反対29年目の祝島で 風船を飛ばし、放射能拡散調査 - 於保清見

 瀬戸内海に浮かぶ小さな島、祝島(山口県上関町)。29年前、祝島の対岸に位置する半島に上関原子力発電所の建設計画が持ち上がった。当初から祝島の人たちは「原発はいらない」とし、抗議活動を続けてきた。その長い活動中、いく度となく強行に建設準備を進められる場面もあり、危うい橋を渡ってきた。

 3月11日の福島第1原子力発電所の事故を受けて、上関原発の予定地の埋め立ては中止になった。しかし、中国電力は「来年の6月に着工する」とし、上関原発の建設をあきらめていない。

 長年、祝島では月曜日に原発反対のデモが行われており、8月15日も多くの島民が港に集まった。この日のデモはいつもと違い、里帰り中の若い人たちも色とりどりの風船を持ってやってきた(写真)。

 風船にはカードが付けられており、「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の連絡先と上関原発の建設計画について書かれている。風船を拾った人がカードを見て連絡してくれば、風に乗って放射能がどこに飛んでいくのか、祝島の人たちは知ることができる。風船を拾った人も、目に見えない放射能が自分たちの生活の場に飛んでくる可能性を目で見て知ることができる。

 福島と沖縄の人たちから「ぜひ、祝島で飛ばしてほしい」と、風船300個とヘリウムガスが送られてきた。多くの人の願いがこめられた風船による放射能拡散調査は約25年ぶりだ。

 29年間、反対運動にかかわってきた清水敏保さん(56歳)は「原発や交付金に頼らない町づくりをしていきたい」と語った。

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