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任天堂マリオランは「高すぎる」 フォーブス記者も怒り爆発  

by Paul Tassi

「スーパーマリオラン」の買い切り10ドル(日本では1,200円)という価格設定を巡る論争がヒートアップしている。ダウンロード数を見る限りアプリは大ヒットと言えるが、投資家らは失望しており、レビューは賛否両論となっている。

フォーブス寄稿者のErik Kainは、任天堂が大切に築き上げてきたマリオブランドを毀損しないために、あえて高めの価格設定をしたと分析している。Kainの意見も一理あるが、米国では5万件のレビューの半分を一つ星が占め、そのほぼ全てが価格に対する不満になっている。このことを踏まえると、同じくフォーブスのライターである筆者は、任天堂が価格設定を誤ったと思わざるを得ない。

スーパーマリオランはアップストア上では無料アプリとなっているため、多くの人たちが全てを無料でプレイできると誤解していたようだ。アップストア内の説明文も、「続きを読む」をクリックして全文を展開しない限り有料であることはわからない。

十代は「絶対に10ドル払わない」


スマホゲームのプレーヤーは、キャラクターの命を回復させたり、時間を節約するために課金をすることはあっても、ステージクリア後にゲームを続けるために課金することには慣れていない。スーパーマリオランをダウンロードした人の多くは、想定外の課金とその金額の高さに憤り、厳しいレビューを残したと思われる。

一方で、マリオ世代のゲーマーたちは、「昔はマリオをプレイしようと思ったら60ドルはした。たった10ドルも払えないのはけちん坊だ」と言って、スマホゲームのコア層である若年層を批判している。しかし、「若者は何もわかっていない」と言わんばかりに上から目線で批判するのは的外れだ。

筆者は、10歳と13歳のいとこにスーパーマリオランをプレイしてもらったが、二人とも「10ドルもするなんて信じられない」と驚いていた。10歳のいとこはポケモンGOの大ファンだが、これまで1ドルも課金していない。13歳のいとこは、普段遊んでいる「Leps World」というゲームを見せてくれた。

これは質の悪いスーパーマリオのパクリゲームで、画面には広告が溢れて操作性も最悪だが、無料でそれなりに面白いのでいつも遊んでいるのだという。二人はスーパーマリオランの面白さを認めつつも、「絶対に10ドルは払わない」と断言していた。

これがスマホゲーマーの率直な感想であり、「コアゲーマー」を自称する人たちが「ゲームが無料だという考えが蔓延しているスマホゲーム業界はおかしい」と批判することは現実を見ていないと筆者は感じる。

彼らは「フリーミアムモデルばかりのスマホゲームで買い切り10ドルの価格設定は良識ある決断だ」と任天堂を擁護するが、仮に「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の価格が一般的なゲームの倍の120ドルだったとしたら、彼らは激怒するだろう。スマホゲームで10ドルというのは、それに匹敵する前代未聞の高さなのだ。

任天堂がスーパーマリオランをフリーミアム型で提供していたとしても、ブランドを毀損することはなかっただろう。ゲームの内容や醍醐味を何ら変えることなく、ラリーチケットやコインを集めるために課金することは十分可能だ。

そもそも、キノピオラリーで何度も勝たなければキャラクターをアンロックできないのは、フリーミアムゲームの仕組みと同じだ。筆者は当初から任天堂がフリーミアム型を敬遠している理由が理解できなかったが、アプリリリース後のレビューを見てその思いを一層強くしている。

任天堂が価格設定を誤ったと結論付けるには時期尚早かもしれないが、買い切り10ドルは業界の常識からかけ離れている。無料ゲームだと思っていた多くのプレーヤーが任天堂に騙されたと感じているのが実情なのだ。

任天堂が今回の価格設定に踏み切った事の正当性を、「昔のゲームは有料が当たり前だった」といったノスタルジーや「フリーミアム型ゲームはあくどい」といった感情論で説明することはできない。今後、任天堂が新たな方針を打ち出すことを期待したい。

編集=上田裕資

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