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2016年は予想外の出来事が発生し市場を揺るがす

2016年は予想外の出来事が発生し市場を揺るがすが、市場の動揺は比較的短時間で収まったというのが特色だったと言えるのではなかろうか。

 2016年は年明け早々に金融市場は世界的に波乱含みの展開となった。サウジアラビアとイランとの国交断絶や北朝鮮による水爆実験とされる核実験による地政学的リスクも材料視されたが、それ以上に人民元安や原油安が波乱材料となったのである。米利上げにより新興国への資金の流れに変化が生じ、原油安もあり新興国経済への影響が危惧された。

 日経平均は昨年末の19000円台から1月21日に一時16000円近くまで下落し、ドル円は年初の120円台から116円近辺に下落した。これを受けて日銀は1月29日の日銀の金融政策決定会合では追加緩和策として、マイナス金利付き量的・質的緩和を導入した。その結果、日本の長期金利は初めてマイナスとなった。

 3月10日のECB政策理事会では包括的な追加緩和を決定した。政策金利の下限金利である中銀預金金利を0.1ポイント引き下げ、主要政策金利であるリファイナンスオペの最低応札金利も0.00%に引き下げた。資産買い入れ規模を月間600億ユーロから800億ユーロに拡大した。資産買い入れの期限は2017年3月までとした。

 このECBの政策よりもFRBが利上げに慎重な姿勢を示したことの方を市場は好感し、原油価格の下げ止まりもあり、世界的なリスク回避の動きはいったん後退した。しかし、円高の流れはなかなか止まらなかった。日銀のマイナス金利政策に対する批判も強まったことにより、ヘリコプターマネーへの思惑も出ていた。

 ここにあらたなリスク要因が出てきた。英国でのEU離脱か残留かを問う国民投票を控え、まさかとみられていたブレグジット(Brexit)と呼ばれるのEU離脱リスクが意識されるようになったのである。あらたなリスク回避の動きからドイツの長期金利がマイナスとなり、ドル円は100円に迫った。

 現実に6月23日の英国の国民投票でEUからの離脱が決まった。ロンドン株式市場はいったん急落したものの、英国の通貨ポンドも急落したことで輸出株などが買われて、こちらは下げ幅を縮小させるなどしていた。格付会社のS&Pは6月27日に英国の最上位トリプルA格付けを2段階引き下げたが英国債は売られるどころか買い進まれた。このブレグジットによる世界の金融経済に与えるリスクは限定的となり、これをきっかけにして世界的なリスク回避の動きからの本格的な反転が生じてきたのである。

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