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【コストコ】、増収増益で好調も「イラッ」「ヒヤッ」「イラッ」をどうして感じたのか?

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■コストコ・ホールセールが7日発表した第1四半期(9月~11月期)決算はガソリン価格の低下やドル高の影響をうけたものの増収増益を維持した。純利益は前年同期の4,80億ドルから13.5%増加し5.45億ドルとなった。会員費収入は6.2%増となる6.30億ドルだった。会員費の収入を除いた売上高は274.7億ドルと前年同期から3.2%の増加となり、会員費収入を含めた総売上高も281.0億ドルと同3.2%の増加だった。既存店・売上高前年同期比はガソリン価格の低下や為替変動の影響で1%の増加にとどまった。既存店ベースの内訳は国内が1%の減少、カナダが4%増、カナダ以外の海外店は横ばいとなっている。なお、ガソリンや為替の変動を調整した既存店・売上高前年同期比は2%の増加となっている。調整後の既存店ベースの内訳は国内が1%の増加、カナダ店は5%増、カナダ以外の海外店は3%増となっている。オンライン売上は前年同期から8%の増加となった。

 コストコ会員の更新率はアメリカが90%、カナダが90.3%、カナダ以外の海外が88%となっている。主会員数は4,790万人で前年同期の4,540万人から5.5%の増加、前期の4,760万人からは0.6%の微増だった。家族カード(1主会員に1枚)も含んだ全会員数は前期の8,670万人から今期は8,730万人と0.7%の微増となった。コストコは今年6月20日より提携クレジットカードをアメリカン・エクスプレスからシティ・ビザに変更した。コストコ会員カードも併用したアメリカン・エクスプレスのクレジットカード「コ・ブランド・カード(co-branded card)」1,140万枚のうち750万アカウントがシティ・ビザに変更され、そのうち85%が60日間で実際に買い物につかわれたという。提携クレジットカードの変更により会員メリットとしてキャッシュバック・リワードの還元率の増加と、コストコにも手数料の節減があるという。なお、シティ・ビザのコ・ブランド・カード「シティ・ビザ・エニーウェア(Citi Visa Anywhere)」には、カードスィッチから新規に100万人が加入したという。

トップ画像:コストコではオンライン販売を訴求しているものの、ネットで購入して店でピックアップする「ボピス(Buy Online Pickup In Store)」などオムニチャネル化はすすめていない。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、コストコで買物をして「イラッ」「ヒヤッ」「イラッ」としました。苛立ちと冷や汗を微妙の覚える経験をしたのです。後藤が購入したものは4点。ソックスにコーヒー、ロブスタービスク、ボーディン・クラムチャウダー。レジはどこも長い行列で少なくても4人~5人。ここで「イラッ」としましたね。同じメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブではスキャン&ゴーを使うことで、レジを素通りできるのです。以前は「(レジ行列は)仕方がない」としたことも、新たな買い物オプションが登場し消費者意識が変わってしまったのです。仕方なく行列に並びカートから4点をベルトコンベヤーに載せました。これまでは当たり前だったことも煩わしく思えてくるのですね。レジ待ちを計ってみると5分~6分程度でしたが、意識が変わってしまった今では長く感じました。で、会計後はレシートをポケットに突っ込んで出口へ向かいました。

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後藤がコストコで購入したものは4点。ソックスにコーヒー、ロブスタービスク、ボーディン・クラムチャウダー。レジはどこも長い行列で少なくても4人~5人待ち。同じメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブではスキャン&ゴーを使うことで、レジを素通りできるため、コストコの行列に「イラッ」とする。以前は「(レジ行列は)仕方がない」としたことも、新たな買い物オプションが登場し、消費者意識が変わってしまったのだ。

16年11月9日 - 【サムズクラブ】、地味にスゴイ!レジ素通りできるスキャン&ゴーがショッピング革命?

⇒出口のレシート確認で、ポケットからレシートを出してみれば別のレシート!ポケットを探っても「ない!」と思っていたら、後ろの人が落としたレシートを拾ってくれていました。一瞬でしたが「ヒヤッ」としました。もしレシートを失くしていたら、商品をもって外にでれません。自分の責任ではありますが「なぜ、まだ紙レシートなのだ?」とコストコに再び「イラッ」としました。サムズクラブでスキャン&ゴーで買物をするとeレシートであり、出口のスタッフにアプリに映ったバーコードを読み込ませるだけです。継ぎ目だらけに見えるコストコに脆弱性を感じました。コストコは大手チェーンストアの中でもオムニチャネル化に最も消極的な企業です。ウォルマートやターゲットなど多くのチェーンでは、ネットで購入して店でピックアップする「ボピス(Buy Online Pickup In Store)」化を進めています。ウォルマートは生鮮品などを駐車場で車から降りずに受け取れるサービスを急拡大させています。

⇒一方でコストコはオンラインでも販売していますが、オムニチャネル化を進めていません。理由はお店にボピス用の注文品を置くスペースがないということ。で、コストコはオムニチャネル化より実店舗オペレーションに集中するとしているのです。コストコのお客(会員)の年齢層は高いです。今のところ彼らがスマートフォンを駆使したり、オムチャネルショッパーとして買い物することは多くはないでしょう。しかし、新しく加入する会員は既存会員よりも若くなります。いずれオムニチャネルが進んでシームレスなショッピングが標準になり、消費者の意識も変わっていきます。その時、コストコは今のままを続けられるとは到底思えないのです。今からIT化を進めオムニチャネル社会に備えないと、ミレニアル層やスマホを使いこなす人は共感しないと思います。コストコの強みは、その時にしかないお宝商品や掘り出し物に出会う「お宝探し」「トレジャーハント」です。が、ネット時代では店まで行ってお宝さがしは時間の無駄です。

 以前なら「イラッ」「ヒヤッ」「イラッ」を感じなかったはず。消費者意識の変化を自ら実感した出来事でした。コストコはこのままでは劣勢となりますね。

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