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原発のコストを過去にさかのぼって徴収

これはメチャクチャな話だが、仕方ない部分も含まれている。というか、やっぱり原発は高コストだったと認めるのなら、話は一貫する。

あり得ぬ理屈に反発 電気料金「過去分」とは

経済産業省は、不足する福島第一原発の処理費用を捻出するために、その費用を国民の電気料金に上乗せする。「賠償費用は過去の電気料金に上乗せしておくべきだった」という理屈をつけて、「過去分」と称した費用を「これから請求する」という。通常の企業活動や買い物ではあり得ないやり方に批判は絶えない。経産省の理屈をあらためてまとめた。 (吉田通夫)

東京新聞は、「つぶれそうになった食堂が「あなたが過去にうちで食べた定食の価格に使った調味料の費用を反映していなかったので、請求します」と言うようなもの」と言って、ありえぬ理屈だと批判する。

しかし、経産省の言い分も分からないではない。

経産省は「原発事業は超長期なので、必要な費用をあらかじめ見込むのが難しい」などと釈明しています。実は、〇五年から使用済み核燃料の処理に足りない費用を「取りはぐれた分」として、私たちの電気料金に上乗せしています。

問題は、原発にかかる費用なのに、原発とは関係のない部分の電力利用者からも取ろうとしているところだ。

原発は安いという驚愕の発言を、現在の経産大臣がしているわけだが(→nuk:世耕大臣が原発はやっぱり安いと。)、原発にかかるコストを原発に関係のない電力の利用者からもとる限り、世耕大臣の発言は嘘とゴマカシの上での話という非難を免れまい。
ましてや、過去の料金は取りはぐれていたから、これから取りますというのであれば、話が違うというものである。

でも、実際、「話が違う」のだから仕方がない。原発は事故を起こさなかったとしても、寿命は来るので、廃炉費用がかかる。そしてそれとは関係なしに核廃棄物も、10万年の管理費用付きでコストがかかる。こうした将来負担を、本来なら予め留保して発電コストを計算すべきだし、原発に由来する電力の料金も、そのコストを踏まえたものとすべきだった。
それを、上記の通り、経産省自身が認めるように、予め見込んでいないで「安い、安い」と子どものようなことを言っていたのであるから、そのツケは今後負担しなければならない。

そしてそのツケを誰が払うのかといえば、本来なら騙した奴、過去の原発ムラの住民たちが賠償金として負担すべきなのだが、それができないとなると、国か、原発保有者か、ということになる。
そして国、ということであれば、それはすなわち納税者、電力の使用に関係なくみんなで負担しようということなのだから、正義にもとる。
原発を保有し、これを使用している電力会社が、過去のコストも将来のコストも負担するのが筋である。これを納税者に転嫁するなど許されない。

しかし、電力会社が負担すると言っても、結局彼らは原発による電力を売って会社を成り立たせているのだから、その電力料金に跳ね返るのは必定である。
ということで、結局のところは、原発により本来は高コストなのに安い料金しか払ってこなかった、原発由来の電力需要者が負担するのが筋ということになる。

できれば、これからも原発を動かしていこうという、つまり原発再稼働をする電力会社が、その原発由来の電力の料金に、過去の事故処理コストも含め、将来の10万年の管理費用も含めて、きちんと原発のコストを反映させたものとすれば、最も正義公平に適うというものである。

そしてそんな費用負担は嫌だというのであれば、そんな電力会社は使わなければよい。電力自由化の世の中では、それも可能になっている。
新電力会社にも原発のコストを負担させようという陰謀は、断固許すまじである。

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