記事

【FRB議長会見概要】

米FRBが1年ぶりに追加利上げに踏み切りました。一気に円安が進んでいます。イエレン議長の会見は日本時間の4:30に始まり、5:21に終了。普段は60分以上なので随分と短かったです。

トランプ次期政権にものすごーく気を遣っていました!17人の記者とのやりとりはざっくりこんな内容でした。

4:39 ■(WSJ)

なぜ、来年の利上げのペースを2回から3回に増やしたのか?景気過熱のため?FRBがbehind the curbだから?トランプの影響?

□緩やかな調整に過ぎない。一部のFOMC参加者のみが予想を変更した。要素はいくつかある。失業率が以前の予想より低い物価は上昇気味。FOMC参加者の中には、今後の財政政策の変更を加味したかもしれない。でも全体として小さな変更だ。

(CNBC)

■減税によって、経済の生産性は上がるか?財政政策と金融政策はどう関係するか?

□アメリカの生産性は低い。生産性を上げるのは、教育・訓練、官民の投資の拡大、イノベーション、競争、起業を促すこと。税制はそうした効果あるが、specificsが大事。財政によって金融を変えるかは、今の段階では言えない。

(更問い)
■生産性がない中で、財政刺激したら?

□一般化して述べることはできない。

(社名?)

■一般のアメリカ人に分かりやすくいうと、今回の利上げはどういう意味があり、どういう効果があるのか?

利上げの判断は、景気に対する信頼の反映とみてほしい。今後も景気が改善し、力強いという証。アメリカ経済に対するa vote of confidenceである。マーケットでは織り込まれていた。今後、短期金利が上がり、その結果、貸し出し金利が上がるかもしれないが、一般家庭への影響は大きくない

(FT)

■トランプ次期政権の財政政策はともかくとして、失業率が低いから、FRBはすでにbehind the curbでは?

□依然として金融は緩和的である。中立的なFF金利は低いとみている。物価は目標を下回っている。失業率もやや低めだ。多くの不透明性がある。次期政権の経済政策の変更を見て判断する

4:48 (ワシントンポスト)
■どこまで財政刺激すれば過熱と判断するか?

□失業率は4.6%まで下がっている。労働市場の余剰は縮小した。雇用増大のための財政による景気刺激は必要ない。私が今、決して新政権や議会に対して、財政についてアドバイスをしているわけではないことはよく理解して欲しい。景気を刺激することが重要だし、高齢化で対GDP債務が上昇することも懸念するべきである。

4:51
(ブルームバーグ)

■ボストンでの講演で打ち上げたhigh pressure economyを引き続き追究するのか?

□失業率は目標を下回る、数年先まで。今の政策は適切な政策である。インフレが目標を下回っているので。物価上昇率が2%を大きく上回っても困るが、大きく下回っても困る。明確にしたいが、high pressure economy を実験して推奨しているわけではない。

(Reuters)

■次期大統領の誕生を受けてFRBの独立性はどうなるか?また、次期大統領が個別企業についてツイートしているが、どう受け止めるか?

次期大統領に政策運営のアドバイスしない。FRBの独立を強く信じている。議会から金融政策について独立を得ている。やるべきことに集中する。

(NYタイムズ)

■トランプ次期大統領は金融規制を緩和すると言っているが、どう考えるか?

FRBのスタッフはトランプ移行チームと連絡をとって、建設的にやりとりしている。金融危機はひどく、経済をメチャクチャにした。議会や多くの人が、安全でより強固な金融システムが必要だという結論にたどり着いた。ここ6-7年の動きを見ると、ドッド・フランク・ルールを推進してきた。ストレスとテストの実施。金融システムの安定に重要な金融機関は監視が必要だが、地銀などには緩めることも必要。仮に破綻したら秩序だって進められるべきである。大手は、日頃からビジネスがショックを受けた際の影響を考えるべきである。金融規制が後ろ向きに緩和されないことが重要だ(important that this should not be rolled back)。

4:59
(AP)

■トランプ相場で株価、為替、長期金利が大きく動いた。きょうこうした展開を話したか?

□確かにきょう話した。FOMC参加者は、次期政権で経済政策が不透明だとして、こうした政策がどう実体経済に影響するかを見ていく。国際的な状況や、原油価格も加味した上で、対応を考えないといけない。今は不透明感の中にあるが、まだ時間がある。金融市場の動きは、経済政策の変更を先取りしたものだ。株高、金利高、ドル高は、財政拡大と金利の上昇を予想し、ドル高を予想しているということだ。

5:02
(Market Place)

■労働市場のスラックについて。

□われわれの予想の中で、失業率の中間値は4.8%。採用状況を見ると、金融危機の前の状況=2007年の時点と類似の労働市場だと言えるだろう。

(Bloomberg TV)

■トランプ次期大統領はFRBの金融政策に批判的。議長はもう1期やるか?

□議会上院に4年の任期を認められた。私は4年の任期は全うする。将来について何も決めてない。私は議長に再任されるかもしれないし、されないかもしれない。議長はやめても理事としての任期は残る。

5:05
(Fox Business)

■ダウが2万ドルに迫る水準。根拠なき熱狂か?バブルか?

□株価の水準については語らない。株価は、減税を期待して、あるいはダウンサイドリスクが取り除かれて景気が拡大するという予想から上がっているのかしれない。適切な水準かどうかは言わない。

(American Banker)
■金融機関のカルチャーについて、どう思うか?

□大手でルール違反があったり、金融規制当局によるコンプラ違反。

経済制裁、外国為替、LIBORなど。コンプラのカルチャーが必要。レビューを始める。

5:09
(Market Watch)

■蒸し返すようだが、high pressure econonyはあんたが言ったのに、撤回か?

□金融危機で学んだのは、景気が後退すると生産性は危機前の水準になかなか戻らない。金融危機の際に失業して、そのままの人もいる。4.5%の失業率が数年続けば、何か分かるかも。

(更問い)
■市場が織り込み済みだが、毎回織り込ませるのか?

□毎回織り込ませているわけではないが、市場には説明したい。われわれの景気の考え、金融政策の道筋を市場が把握しておくことが必要。ちゃんと説明すれば、当然、市場も織り込むだろう。労働市場や物価のデータを見れば、市場が今回利上げを予想したのは当然だろう。

(CNN)

■トランプ次期大統領はかねてより製造業の雇用拡大が重要だと言っているが、それには何が必要か。?

財政について意見は言わない。貿易政策についても述べない。製造業について聞かれたが、長期にわたって製造業の職が失われた。グローバル化と技術革新で被害を受けた労働者は、新たな職業訓練が必要。こうした進展で、懸念は解消するえき。

(Yahoo Finance)
■FRBのバランスシートをどう正常化させるか?

□ポートフォリオを時間をかけて正常化させると言ってきた。景気がショックを受けた場合に備えて、伝統的な利下げ余地は欲しい。FF金利のみならず、リスクなどを考慮する必要がある。今よりバランスシートを縮小することになるだろう。

(Dow Jones)

■経済がよいにもかかわらず、今回の選挙結果となったが、何か景気のパフォーマンスの見方が間違っていたか?

所得格差、賃金格差の懸念について私自身も述べてきた。長きにわたるもので、決して新しい兆しではない。金融危機でより顕著になったのだろう。FRBでできないこともある。政策当局者は、こうしたトレンドにもっと敏感であるべきだと思う。一定の人口動態、マイノリティが特に金融危機で影響を受けている。選挙とは関係なく、調査してきた。枚と里程の雇用情勢も2007年時点に戻っている。

5:21終了

###

あわせて読みたい

「FRB」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ネトウヨが保守論壇をダメにした

    文春オンライン

  2. 2

    サギ師が使う人の心を操る話し方

    fujipon

  3. 3

    都顧問 小池都政なければ大混乱

    上山信一

  4. 4

    音喜多氏「小池氏演説は攻撃的」

    おときた駿(東京都議会議員/北区選出)

  5. 5

    戦略的投票を推奨する朝日に疑問

    和田政宗

  6. 6

    元SMAP3人VSジャニーズの報道戦

    文春オンライン

  7. 7

    情勢調査が有権者に与える影響

    AbemaTIMES

  8. 8

    英国でトラブル 日立は正念場に

    片山 修

  9. 9

    約30年ひきこもり 就労までの道

    PRESIDENT Online

  10. 10

    辻元氏 米は他国民を救出しない

    辻元清美

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。