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トヨタの在宅勤務について

安倍晋三首相は、アベノミクスの第3の矢の柱を「働き方改革」と定めています。日本は労働生産性が低いといわれますが、「働き方改革」によってそれを高めるねらいです。果たして、うまくいくでしょうか。

IoTやAI、ビッグデータ、さらにロボットなどによって、今後、サラリーマンの仕事の内容が変わっていくのは間違いないでしょう。ズバリ、なくなる職種もありますよね。それにどう対応するか。

例えば、「働き方改革」としてよく耳にするのが、テレワークですよね。
総務省は25日、「テレワーク先駆者百選」を発表しました。募集したなかから、サイボウズ、ブイキューブ、明治安田生命保険、ヤフーの4社が総務大臣賞を受賞。そのほか、KDDIやサントリーホールディングス、日産自動車など、テレワークにとくに積極的に取り組んでいる42社が「百選」に選ばれ、ロゴを付与されます。

在宅勤務やサテライトオフィス、フリーアドレスなどのテレワークは、2010年ごろから取材する機会が増えましたよね。
しかし、当初は「不便そうだな」と思ったものです。自宅にカギがかかる部屋があることが必須条件になっていたり、在宅勤務の開始時間と終了時間に上司に報告が必要だったり……といった具合です。正直、混乱がありましたね。

また、制度はあっても“魂”が入らず、上司や同僚に気を遣って制度を利用しにくい……。そんな話は、どの企業でも耳にしました。
社会的コンセンサスというか、在宅勤務に“市民権”がなかったからでしょうね。賃金は、会社にいる時間に対して支払われていましたから。
仕事は会社でするものという常識は、簡単に崩れるものではありませんからね。

しかし、政府が「働き方改革」を掲げたこともあって、ここにきて、企業のテレワーク導入は、次の段階に入ったのではないでしょうか。
今日、テレワークの普及には、大手企業のほとんどが取り組んでいるといっていいでしょう。

例えば、あのトヨタ自動車も、10月から、国内の入社3~4年目以降の総合職を対象に在宅勤務制度を導入しました。ホワイトカラー向けですね。
その際、トヨタは、在宅勤務の導入にあたって、工場で働く作業員が“損”をしないように、賃金など待遇制度の見直しを、労働組合と行ったそうです。いかにもトヨタらしいですね。

味の素も管理職から嘱託社員まで全社員を対象に在宅勤務を導入し、管理職には原則週1日を目安に義務化するといいます。

背景にあるのは、ICT技術の発達に加え、ようやく多様な働き方を受け入れる土壌ができてきたことがあるのではないか。
介護離職の増加、労働人口の減少など、問題が切迫してきて、企業の危機意識が高まっていることも指摘できます。

在宅勤務をはじめとするテレワークなど、多様な働き方を受容することは、優秀な人材の確保や維持にもつながります。
普及期に入ったテレワークは、拡大こそすれ、もはや縮小することはないでしょう。

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