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2016.11.18 復興特「加害者の都合のいいように一方的に線引きするようなやり方が許されるんだったら、この世は地獄ですよ」

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○山本太郎君 ありがとうございます。自由党の山本太郎です。会派を代表し、質問します。

二〇一一年三月十一日に出された原子力緊急事態宣言、東電事故発生から五年八か月たった今も、現在も解除はされていません。本日は、ここにいらっしゃる先生方が十分に御存じの話をいたします。

まずは、放射線管理区域について。放射線管理区域とは、病院のレントゲン室、研究施設、原子力発電所など専門の知識を持った放射線業務従事者が仕事で出入りする区域です。

お尋ねします。放射線管理区域にはルールがありましたよね。その区域内で飲食、飲み食いってできるんですか。

○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。

電離放射線障害防止規則により、放射性物質を経口摂取するおそれのある作業場所においては飲食が禁止されております。

○山本太郎君 もちろん飲み食いは禁止ということは、当然寝泊まりなんてできないということですよね。成人でも十時間以上の滞在は許されません。

電離放射線障害防止規則、電離則というものがあるのは皆さん御存じのとおり。これは病院や研究施設、原子力発電所などで働く放射線業務従事者の皆さんを守るための規則ですよね。

資料の一、電離則の第三条には管理区域、つまり放射線管理区域を定める内容が書かれている。三条の一、二、どっちかに該当したら管理区域ということで標識も立てなさいよ、そのように書かれている。その一と二を私が読んでみたいと思います。

一、外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が三月間、三か月ですね、三月間につき一・三ミリシーベルトを超えるおそれのある区域。二、放射性物質の表面密度が別表第三に掲げる限度の十分の一を超えるおそれのある区域。三か月で一・三ミリシーベルトの線量で放射線管理区域と呼ぶそうです。そして、三条の二に出てきた表面密度は別表でとありました。

資料の二です。ここで言う表面密度を平方メートルで換算すると幾らになるでしょうか。

○政府参考人(田中誠二君) 一平方メートル当たりで計算いたしますと、四万ベクレルとなります。

○山本太郎君 一平方メートル当たり四万ベクレルで放射線管理区域ということでした。空間線量だけでなく表面の汚染、つまり土壌などに沈着したもの、要は、環境中に存在するそのほかの要因にもしっかりと目を向け、区域として管理することが放射線業務従事者を守るために必要とされている、そういうことなんですよね。

放射線管理区域は、空間線量だけではなく放射性物質の表面密度も規定されている。つまり、線源がきっちりと管理されていて、それによる被曝という状況と、放射性物質があちこちに散らばっている状況というのはまた別のリスクだからですよね。

現在、原発事故により避難区域などに指定されていたところは、空間線量率年間二十ミリシーベルト以下で避難区域が解除されています。

お聞きします。汚染に関して、避難区域解除の要件に空間線量率以外の決まり、ありますか。あるかないかでお答えください。

○政府参考人(星野岳穂君) お答えいたします。

避難指示解除の要件のうち、ただいまお話ありました放射線量に係るものは、空間線量率で推定された積算線量が年間二十ミリシーベルト以下となることが確実であることというのみでございます。

○山本太郎君 聞いていることが違いますよ。答えはどっちだと言っているんですよ。空間線量以外に要件はあるかということをお聞きしたんですよ。二十ミリシーベルト以下で解除するのに、汚染の要件何ですかと。

要は、空間線量率以外は関係ないんですよ、汚染に関しては。これ異常なんですよ、これが普通ではないということは、この委員会に所属している皆さんだったら分かりますよね。放射線管理区域では、空間線量だけでなく、放射性物質が周辺に飛散し、沈着したもの、つまりは土壌などに対する汚染、表面汚染にも四万ベクレルで放射線管理区域という基準を設けている。一方で、年間二十ミリシーベルトで人々を帰す帰還政策には土壌汚染の要件は必要がない、それを基準としない、空間線量のみで対応。これを当然だという政治家とか官僚がいたとするならば、税金から給料もらう資格ないと思いますよ。人々の生命、財産を守るのがお仕事なのに、勝手に要件を緩和しているじゃないですか。専門的知識を持つ業務従事者のルールよりも緩い規則を勝手に作って、何をやられているんですか。

チェルノブイリの事故では、ロシア、ベラルーシ、ウクライナでチェルノブイリ法を制定、空間線量率と同時に土壌汚染も測定している。理由としては何でしょう、もちろん、空間線量だけでは住民の被曝量を把握するのは難しいからですよ。ウクライナなどでは、放射線管理区域に相当する年間五ミリで移住、一般公衆限度被曝に相当する年間一ミリで移住の権利が与えられている。このチェルノブイリ法、今現在も生きていますよ。

一方、日本どうでしょう。平成二十七年六月閣議決定、空間線量が年間二十ミリシーベルト以下であれば避難指示解除だ、問題ないという話。二十四時間、例えばです、二十四時間放射線管理区域に居続けて年間で五・二ミリシーベルト、避難解除の基準が、帰還の目安が二十ミリシーベルト以下、放射線管理区域の約四倍の地域でも空間線量のみで線引きする。帰れ、住め、生きろ、復興、一体何の話をしているんですか。これって常軌を逸しているという以外に言葉が見付からないんですけど。これって国と呼べるんですかと、これ、ギャングという方がしっくりきませんか。非人道的過ぎて。

国は、ICRPの緊急時被曝限度、二十ミリシーベルトから百ミリシーベルトを下回ることを避難指示の解除の基準としているようですけれども、住民の健康影響を最も低く抑えるということを考えたら、世界的なコンセンサス、公衆被曝限度の一番低い値といえば一ミリシーベルト、これ採用するの当然じゃないですか。年間一ミリに下がるまで避難する権利が与えられてしかるべきですよ。いつ帰るのかを選択する権利、これ被害者にあるはずですよ。どうして勝手に線引きするんですか。限りなく平時の一ミリシーベルトに近づけていく努力、限りなく平時の一ミリシーベルトに近づけていく努力をした上で、国が、行政がその方々にお知らせをして、避難している人々の選択判断に委ねるというのが当然のことなんじゃないですか。これが本来あるべき国という姿なんじゃないですか。

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