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【嫌われ者どうしの戦いの結果】

いろんな分析が出ていますが、ブッシュ前大統領の選挙参謀だったKarl Rove(飯島勲さんとよく比較されていましたね)の分析が分かりやすいです。

3の政党の台頭で、民主・共和の2 大政党に投票した有権者数が減り、 18%が「トランプ候補もヒラリー候補も好きでない」と回答。

トランプ候補は4年前のロムニー候補に比べて率にすると 0.5%の票を失ったが、クリントン候補はオバマ大統領よりも3.4 %失い、トランプが勝ったのではなく、クリントンが有権者を活気づけられなかったことで敗北

■トランプ候補に票を投じた有権者はグローバル化に反対というよりは、景気の現状に対する不満が強かった、などと指摘しています。
WSJのDonald Trump Won Because Hillary Clinton Flopped (トランプ勝利はクリントンが自滅した結果)では「トランプ次期大統領になって給与が増えて景気が拡大しないと、有権者はすぐに怒りっぽくなるだろう」と締め括っています
Karl Roveの分析は、ざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。

トランプ候補がクリントン候補に勝利した理由は、おおかた皆が言う通りである。しかし、Fox Newsの出口調査を見るとより深いことが分かる。

選挙前は有権者が熱狂して、投票率が大きく上がると言われていた。国勢調査によると、有権者は2億1510万人だった4年前から2億 2700万人に 5.5%増加。しかし、票を投じた有権者の数は1億2920万人から1億3120万人と1.5%しか増えなかった(まだ100万程度数えられていない郵送の票もある)。

もっと驚きは次のことだ。共和党と民主党の2大政党に投票した有権者の絶対数が減った。2012年に共和党と民主党は1億2690万票を獲得した。

ことしは?わずか 1億2370万人だ。第3の政党が750万人票、率にして5.5%も取ったのだ。1996年以来の大きなシェアだ。

獲得票では負けながら、選挙人の数で勝ったという選挙戦は史上5回目である。そして、勝者が全体票の50%を獲得できなかったのは14回目である。これまでのところ、トランプ氏は 6130万票で 46.8%、クリントン氏が6240万票で47.7%を獲得。

2012年と比べるとどうか?トランプ氏はロムニー氏よりも31万7000票取ったが、有権者が増えているため、率にすると 0.5%少ない。クリントン氏はオバマ大統領よりも 350万票、率にして3.4%少ない票数しか取れなった。両候補とも白人票は4年前より減っている。トランプ氏は160万、クリントン氏は230万少ない。

つまり、トランプ氏は決して共和党の支持基盤を拡大したから勝ったわけではないクリントン氏がオバマ大統領が獲得した票を大きく落としたから、トランプ勝利となったのだ。

2012年のオバマ大統領に比べて、クリントン氏は黒人票を180万、 18歳から 29歳のグループの100万、30から44歳のグループの180万、カトリック教徒の260万、年収30万ドル(約 330万円)以下の家庭の 450万減らしているのだ。

有権者の中のヒスパニック系は10%から11%に拡大したため、2012年のオバマ大統領の時より18万多い 940万票を獲得した。しかし、ヒスパニック票のうち、ロムニー氏の 27%に対して、トランプ氏が29%取ったため、次期大統領は420万のヒスパニック系票を取ったことになる。これはロムニー氏より69万多い。

トランプ氏は、ブルーカラーの労働者階級の支持を得て勝った。それもグローバル化の懸念を背景にして。これが一般的な解釈だ。前者は、一部注釈が必要だが、概ね正しい。グローバル化に関する後者はそうでもない。確かに労働者階級の支持によってトランプ氏は、オハイオ、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ミシガンで勝った。

しかし、教育レベル人が低い人では決してない。高卒以下はわずか18%だ。短大、あるいは大学卒業の有権者のうち、トランプ氏は4年前に比べて380万増やした一方で、クリントン氏は 35万落とした。

グローバル化反対のスローガンが躍ったが、実際には有権者を突き動かしたのは景気の現状のようだ。出口調査で有権者の3分の1が景気が「非常に良い」あるいは「良い」と答えた。この集団の77%はヒラリー票となった。これに対して、景気が「良くない」「悪い」と答えた 3分の2のうち、63%がトランプ票となった。歴史的に見ても今回の選挙について、有権者は冷めていた。有権者の18%がトランプ氏に対してもクリントン氏に対しても好ましい印象を持っていないと答えている。このうち、トランプ氏を好ましく思っていないのが49%、クリントン氏は 29%。この結果、トランプ次期大統領が就任からすぐに給与を増やして、経済を成長させない限り、すぐさま有権者は怒りっぽくなるだろう。次期政権にとって、経済が引き続き最大の課題なのだ(the electorate could get grumpy quickly if President Trump doesn’t produce bigger paychecks and stronger growth.  They economy remains the paramount issue for the incoming administration)。

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