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トランプ参上でワシントンDCはプロレス会場と化した! 代議士の本能をくすぐる究極のディール・メーカーとしてのトランプ

ドナルド・トランプが大統領に当選したのは、投資家にとってサプライズでした。

しかし見落としてならないのは、「今回は負ける」と言われていた上院でも共和党が勝利したという事実です。

これが重要な理由は「大統領+下院+上院が皆、共和党なら、法案が通りやすい」という稀有な状況が出来上がったからです。

問題は「それで一体、なにをやる?」ということです。

大統領選挙の結果が判明し、未だ一週間も経っていないけど、共和党は、「手始めに税制改革に着手する」という方向でモメンタムがついています。

およそ、税制改革ほど共和党の代議士たちの気持ちをひとつにまとめる議題はありません。

喩えて言えば、プロレスみたいな状況です。

そこでは皆が血潮をたぎらせ、「パフォーマンス」を演じるわけです。

それは議員さんたちが最も好むゲームであり、「よそ者」であるトランプが共和党のお歴々たちと「こころのきずな(bonding)」を結ぶ、絶好の機会なのです。

1月にトランプが大統領に就任すると、議員さんたちは絶え間なく大統領に面会を求めるでしょう。そこでトランプは延々と個々の議員さんの「大人の事情」を汲み取らなければいけないわけです。

トランプは師匠、ロイ・コーンから交渉術を仕込まれているので、丁々発止(hustle)は得意中の得意とするところです。実際、昔、彼が出した本のタイトルも「The Art of the Deal」です。

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一方、株式市場の参加者は、減税が大好きです。

いや、もっと有り体にいえば、ウォール街に共和党支持者が多い理由を突き詰めれば、「共和党は減税してくれるかもしれないから」ということになります。

共和党がガチで所得税減税に取り組むのは、かれこれ30年ぶりではないでしょうか?

ときならぬワクワク感に市場が包まれている事情とは、つまりそういうことです。

さて、今回の減税が実現すると米国連邦政府にとっては5兆ドルもの減収になると言われています。それが意味するところは債券安であり、インフレです。

かつてミルトン・フリードマンやアラン・グリーンスパンの指導教授だったアーサー・バーンズという経済学者が居ます。

彼はコロンビア大学で学生に対し「諸君、インフレの原因は何だね?」と聞きます。

誰も答えられないでいると「それは政府がお金を使いすぎることが原因だ」と喝破します。

つまり均衡財政を実現するガッツが無く、支出を抑制せずに減税に走る事は、インフレへの道を邁進することに他ならないというわけです。

すでに債券市場はこれを敏感に嗅ぎ取って売られています。

すると、我々投資家が考えなければいけないのは「インフレ・ヘッジに適した株」の選別です。それは今の局面では金融株、素材株、工業株などになります。

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