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【読書感想】なんでお店が儲からないのかを僕が解決する

なんでお店が儲からないのかを僕が解決する

なんでお店が儲からないのかを僕が解決する

内容紹介
流行る店とチャンスをつぶす店はどこが違うのか? 1年365日外食を続ける堀江貴文氏だからこその、全く新しい視点でのレストランビジネスへの提言です。大炎上した「鮨屋の修業問題発言」の真意は? 食べログとはどう付き合うべきか?

飲食店は今、大きな岐路に立っています。唯一無二の個性を追い求めながら、SNSを上手に使い、理不尽とも思える批判や中傷、ドタキャンに立ち向かっていかねばなりません。

この本は、そんな時代の中で必死に営業を続ける人々へのリアルな応援歌です。そして、レストランを愛するすべての人々に読んでいただきたい一冊でもあります。

本書内には堀江氏ならではの鋭い視点からの飲食店改革論と共に、実際の有名レストランシェフたちの悩みにもズバリと解答しています。
さらに巻末には著者が推薦する457店のリストもついてますので、こちらもお楽しみください。

第1章 僕はなぜおいしいものを食べたいのか
第2章「食べログ」「ドタキャン」「人材確保」を解決する
第3章 レストランビジネスで成功するために覚えておいてほしいこと
第4章「いい客」になるために
第5章 ホリエモンが解決する! レストラン経営の悩み相談室
第6章 ホリエモンの“食"遍歴
特別付録 ホリエモンが認めた全457店リスト

 堀江さん、本当にいろんなことをやっているなあ、と思いつつ読みました。
 内容の大半は、「レストランを経営する側」への提言で、あんまり僕には関係ないかなあ、という感じがしたのです。
 レストランに限らず、何か事業をやっている人、やろうとしている人にとっては「自らの価値をつくりあげる」という点において、参考になることが書かれているのではないかと思いますが。

 堀江さんは『TERIYAKI』というグルメキュレーションサイトを作っていて、「有料会員が、信用できる人脈から価値のある情報を得られるようにしている」そうです。
 では、今多くの飲食店が直面している問題に目を向けていこう。お店の主人との雑談で、相談じみた会話になることもある。悩みとして必ず出てくるトップ3は決まっている。「食べログ」「ドタキャン」「人材確保」だ。うまくいっているお店ではあまり聞かないけれど、ちょっとでも行き詰まっている店主は必ず口にする。
 最初のふたつは客側のレベルの低さ。3つめの「人材確保」は働く若者のモチベーションだけでなく、店にも問題がある場合が多い。

 ネットでのレストランガイドといえば、まず最初に名前が挙がるのは「食べログ」だと思いますが、堀江さんは「食べログの評価だけに踊らされる消費者は、すでに減ってきているのではないか」と分析しています。
 「『食べログ』の母体はカカクコムで、飲食店を家電と同じ土俵で考えており、『店によくなってほしい』とか『食文化を育てよう』という思想はまったくない」
とも。

 ただ、そういう「食文化」とかを語らない割り切りというか、身も蓋もなさが『食べログ』の武器でもあるのかな、と僕は思うのです。

 
 堀江さんは、基本的に「その人にしかできない、職人仕事」というものに、あまりメリットを感じておられません。

 僕はロケットエンジンを作っている。そこでコンセンサスとなっているのが、「職人にしか作れないものは作るな」だ。

 
 職人技、職人仕事というととても耳ざわりがいいのだけれど、実際にビジネスになると決して歓迎すべき言葉ではない。この考え方で成功したのが「牛角」。肉は切り方でおいしくもまずくもあるが、それまで焼肉業界でも「職人」が肉を切り出して、その方法は公表することなく高級外食として君臨していた。「牛角」はそのような肉の切り方を完全にマニュアル化。アルバイトでも肉が切れるようになり、こうすることでコストを大幅に削減することができた。これは焼き肉業界にとって革命的な出来事だったと思う。

 ひとりでやっている店舗ならともかく、そうでないならマニュアル化は必須条件だ。店主ひとりしかできない技術しかないと、店舗を増やすことはできないし、店主が休むことすらできなくなってしまう。時間がなくなり、他所の店に食べに行くことすらままならず、進化が止まってしまうだろう。
 また寿司修業の話になってしまうけれど、寿司の握り方だって「見て覚えろ」なんてせずに、マニュアル化したらもっとそのお店は発展するのに……と思う。でも、伝統的な飲食店は「マニュアル化」に強い拒否反応を示すようだ。

 客側としては「この職人さんにしかつくれないもの」を食べたい、という気持ちはあるのです。
 でも、経営側としては、それで店を続けていくのは難しい、ということなのでしょうね。
 『牛角』の例をみてわかるのは、「職人の技術」だとされていることの中には、アルバイトがマニュアルに沿って練習するだけでも、それなりに「売り物」として成り立つものがある、ということなんですよね。

 もちろん、「本物の職人」の切り方とは大きな違いがあるのだろうけれど、多くのお客さんは価格も含めて考えて、それなりに満足しているからこそ、『牛角』は経営が成り立っているのでしょう。
 よほどの「オンリーワンの技術」以外は、どんどんマニュアル化され、淘汰されていくというのが、これからの人間の仕事の未来なのです。

 また、Q&Aのコーナーで、「店側からお客さんを格付けできるようになればいいのでは」という質問に対して、堀江さんはこんな話をされています。

 部屋を貸し借りする「Airbnb(エアビーアンドビー)」とか配車サービスの「Uber(ウーバー)」はすでにそういったサービスですよね。
 利用者が家や運転手の格付けをすることで成り立っていますが、逆もあります。業者間で「この客は態度が悪い」「トラブルを起こした」という星をつけているんですよ。ただ、その星に関しては業者側じゃないと見ることができませんが。実際にふたりでUberを呼ぶと、星が多い人のほうに先に車が来ますよ。そういうサービスを利用するのが上手なドライバーだと「俺も5点つけるから、そっちも5点つけてよ」なんて話になったりする。Airbnbなら、お土産を持っていくとよろこばれて、優先的にいい部屋に泊まれることもありますね。

 マンガ『ナニワ金融道』などで、「顧客のこれまでの借金の状況を貸金業界が共有している」というのは聞いたことがあるのですが、すでに、ここまで時代は進んでいるのか、と考えさせられました。
 「こっちは客なんだから」と、つねに「評価する側」のつもりで傲慢な態度ばかりとっていると、そのうち、「NG客」として良いサービスを受けられなくなることになりそうです。

 客も「サービス提供側から、評価されている」のが、いまの時代なのですね。

 また、堀江さんは、「100年続くレストランになるには?」という問いに対して、こう答えておられます。
 革新を続けること。常に革新を続けて、変わり続けることです。いつまでも同じことをやってうまくいく時代はとっくに終わっているし、100年たってもうまくいっているお店は、おそらくなにかしらの革新をさりげなく続けているはずです。
 30分くらいで読めてしまうボリュームなのですが、だからこそ読みやすいともいえますし、「より高みをめざしている飲食店経営者」には、役立つ本ではないかと。

 レストラン利用客としては、巻末の「ホリエモンが認めた全457店リスト」は、かなり興味深いものでした。東京近郊に住んでいて、良い店を探している人にとっては、参考になると思います。

 ざっと眺めてみたのですが、リストのなかの僕が知っている何件かは、僕にとっても「優良店」でしたし。
 個人的にも、やっぱり、信頼できる人からの「口コミ」が最強なのかな、と思うことが最近は多いんですよね。

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