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売り手市場の就活、10月の内定率が9年ぶりに9割超 新卒採用の枠組みで活動する内定獲得者や在職者も

サイトウ イサム[著] / 加藤 秀行[著]

 就活は売り手市場の中、卒業後3年間は新卒扱いという概念が一般化し、内定獲得者や在職者が新卒採用の枠で活動しているようだ。

 株式会社ディスコは2017年3月卒業予定の全国の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)1,129名を対象に、10月の就職活動に関する調査を実施し、その結果を10月20日に発表した。調査時期は10月1日から6日。

 10月1日時点の内定状況を聞くと内定率は91.2%で、8月の前回調査より5.6ポイント上昇した。10月の内定率が9割を超えるのは、リーマン・ショック前の2009年調査(2008年卒)以来9年ぶりとなる。内定をもらった学生のほとんどが就職活動をすでに終了しているが、複数の内定を保有している学生が1.2%、内定があるものの活動を継続している学生が3.8%いた。

 就職活動の費用の平均額は、2016年卒業の平均16万2,902円より約2万4,000円ほど減少し、13万8,763円になった。これは2009年に就活費用を調査し始めて以降、最も低い金額になった。内訳をみると、交通費が7万5,309円、リクルートスーツ代が4万2,121円、かばんやパソコンなどの備品代が1万1,825円、宿泊費が1万873円、新聞書籍などの資料代が9,669円だった。

 多くの学生が在学時に就職活動を終える中、大学や大学院を卒業してから就職活動する既卒者も増えている。

 マイナビは「マイナビ2017」会員のうち、既卒の登録者3万2,026名を対象に「既卒者の就職活動に関する調査」を実施し、その結果を10月26日に発表した。調査期間は9月23日から10月7日で、356名から有効回答を得た。

 在学中の活動状況を聞くと、「在学中に就職活動をした」は76.1%で、そのうち37.2%が内定をもらっていたと回答し、前年より4.4ポイント増えた。「活動をしなかった」は23.9%で、前年に続き約4人に1人が在学中に活動を行わなかったと回答した。

 そこで、内定をもらったにもかかわらず卒業後も就職活動をしている事情を聞いたところ、「一度就職したが、退職もしくは在職しながら再度就職活動を行っている」(37.6%)、「内定先の労働条件(勤務地・就業形態)や福利厚生に不満があったので辞退した」(12.9%)、「志望度の高い業界・企業への夢を捨てられなかった」(10.8%)などの回答が多かった。「卒業後3年間は新卒扱い」という概念が一般化しつつある中、「既卒者=未内定者」というイメージが変化しており、新卒採用の枠組みの中で再度就職活動をする内定獲得者や在職者が増えていると同社は指摘している。

 今年の就職活動は内定の獲得率が高いだけでなく、就職活動の費用も減少している。さらに、内定獲得者や在職者も新卒採用の枠組みの中で就職活動ができるなど、学生に有利な売り手市場が続いているようだ。

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