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中国の向かう道と日本の対処

習近平国家主席がフィリピンのドゥテルテ大統領と会談した際、習氏はドゥテルテ氏の行動に大いに勇気づけられたのではないでしょうか?麻薬撲滅のために最後手段を躊躇せずに使うところは習氏が不正、賄賂に厳しい姿勢を取り続けてきたことと重なるからであります。そしてドゥテルテ氏の支持率が9割を超える水準を具現化していることで自分も自分のやり方を信じ、それを貫けば中国をこのまま統率できる、と自信を深めたことでしょう。

中国で始まった年一度の中央委員会全体会議である第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で習近平国家主席が目指すのは自身の権限集中ではないか、と囁かれています。「毛沢東への権力集中で大混乱に陥った文化大革命への反省から集団指導体制の重視を定めた準則を36年ぶりに見直し、現代版に書き換える」(日経)から見て取れるのは偉大さでは第二の毛沢東を目指す一方、毛沢東の失敗を反省し、それを繰り返さないとする圧倒的強みでありましょうか?

潜在的に中国にフォローの風が吹いている部分はあります。それはアメリカの弱体化であります。中国は経済面をみれば不動産バブルや資本流出、国内のゾンビ企業淘汰と潜在的失業者への対応など問題山積でありますが、その存在感においてはアメリカと二分するほどの力をつけてきたことは否めません。かつてアメリカがソ連と二大体制で世界を分かち合った時は共に破竹の勢いがありました。今、アメリカでは良き時代の回顧主義が跋扈し、散々な評価の大統領選が進行します。

中国は習近平国家主席がどうドライブし、自己の任期延長をもぎ取れるかが注目されていますが、仮に別の国家主席にすり替わっても中国の体制と中国の天動説である「中華主義」が変わるとは思えません。百歩譲って一党独裁政権が終われば更に強い国家となり得ます。唯一、中国が困苦な道を選ぶとすれば国家が割れることだけだろうと思います。体制の崩壊はソ連がロシアに変わった時のように新しい指導者が強いポジションを採れば影響力を維持することは大いに可能でしょう。

私がこのように考えるのは中国の人口、国土、発言力、潜在的経済力が他国を圧倒するからであります。私が時々「資本のチカラ」についてブログで記載させて頂いていますが、同じことは国力にも言えるわけでこれは束になってかかってもかなわない絶対的力の相違であります。

これに太刀打ちできるのは唯一、非中国圏の国家が連携し、一体化できる体制を持つことだと考えています。日本はその点、どう転んでもその橋頭堡となり得ます。朝鮮半島はその時の天気で右にも左にも揺れ動く地域ですので期待できません。となると、外交的にアメリカと並んで日本が積極的に考慮したいのはロシアでしょう。ロシアは中国と長い国境線を持ち、ソ連時代を通じて歴史的に近寄ったり遠ざかったりしています。表面的にはつくろっていますが、客観的にはさほど仲が良いようには思えません。

そう考えると安倍首相がプーチン大統領と交渉を進めている日ロ関係改善、平和条約締結への交渉、そして懸案の北方領土問題の落としどころは大いに意味ある外交ではないでしょうか?ロシアが欧米各国から経済制裁をうけている中で日本はその網目をかいくぐる様に連携姿勢を強める準備を進めています。

個人的にはアメリカの大統領が変わった段階で米ロ関係に変化が生まれるとみています。その場合、日本が対ロ外交で欧米諸国に先手を打つことになり、日ロが蜜月になる可能性を秘めています。(アメリカの近年の外交はオバマ大統領個人の失策によるところが大きいとみています。クリントン氏は対ロシア強硬派とも言われていますが、さてどうでしょうか?トランプ氏はプーチン氏とは近い関係を築くと述べています。)

日本は長年、島国故、貿易を通じてものを売る、あるいは資源を買うということが国家間のつながりの主体でありました。少なくとも多くの一般的国民には外国とは海の向こうの遠い世界の話でありました。しかし、国家間関係は明らかにより密接し、海は実質的に地面が国境を接しているがごとく、近隣との重大な交渉案件となりつつあります。尖閣問題はよい例でしょう。

いま日本が気がつかねばならないのは概念的な「島国ニッポン」は過去のものであり、外交は避けて通れない最重要課題となりつつあるということであります。その中で中国をどう捉え、どう付き合っていくのか、日本の将来を大きく左右する案件であることは肝に銘じるべきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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