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長時間労働撲滅キャンペーンに七割賛成、三割反対

「長時間労働撲滅キャンペーン」の署名サイトの文面にて、指摘をいろいろ反映していただいたようで、ありがとうございました。ブログに書いたかいがありました。調子に乗ってもう一歩踏み込んで考えていただきたいことをここに書きます。

上限規制の必要性を訴えるなら「月間何時間までに」などと具体的な数字イメージをやっぱり入れるべきだと思います。36協定の完全廃止を狙っているのか、とりあえず過労死ラインを防げればいいのかでまったく意味合いが変わってきます。

あの悲しい事件をきっかけにして過労死を防ぐための署名運動をするのなら、とりあえず月間80時間の過労死ラインに規制をかけることに注力すべきではないでしょうか。しかしそれでは一億総活躍プランが描く世界観からはまだまだ遠いですよね。そこが問題なんです。

だから一億総活躍プランの文脈における長時間労働の是正と、過労死を防ぐための長時間労働の是正は切り離して考えたほうが話がシンプルになると、いろいろなところで訴えているわけです。

このような曖昧な形で署名を届けた場合、うがった見方をすればたとえば、、、

(1)ちょっとだけ36協定に制約を設けて、「はい、聞き入れましたよ」というポーズだけとり、「でも、それだけだと実情と合わなくなる危険性があるので・・・」とかなんとかいって、ホワイトカラーエグゼンプションとか解雇規制緩和とかもなし崩し的に決まっちゃう。

(2)一億総活躍できるように残業ゼロ社会を目指すのなら36協定の廃止が必要だけどそれは現実的ではないということで、上限規制そのものが見送られる。

というシナリオだって考えられます。その意味で働き方改革実現会議でいきなり36協定を扱うことは諸刃の剣だと思っています。

二兎を追って二兎を得られないどころか、逆に熊に襲われるみたいな展開になりかねません。いくらキャンペーンの発起人の会社名が二兎を負って二兎を得ることを意味しているものだとしても、ここは慎重にふるまうべきではないかと思います。それこそ多くの人の命に関わる活動をしているわけですから。

ですから、どうせやるなら、署名の宛先は働き方改革実現会議ではなく、厚生労働大臣にしたほうがいいのではないかと思うのです。

そうすれば、少子化がどうのとか、経済効果がどうのとか、回りくどい理由付けは必要ありません。「人が死ぬような危険なことは取り締まってください」という理屈だけで十分です。いろいろな判断が混じる「難しい問題」ではなくなります。

まずは、労働基準法を改正し過労死ラインを超えられないようにする要求を厚生労働大臣宛に提出することが、もっともシンプルで現実的で「したたかな作戦」ではないかと思います。

といいつつ、署名サイトはこちらに告知しておきます。この記事をお読みになったうえで、みなさんの判断で署名すればいいと思います。

長時間労働撲滅キャンペーン

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