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弁護士がどんどん「カモネギ」になっていく。

ここ1~2か月ばかり、広告のお誘いが非常に増えております。

司法試験の合格発表もあり、新規登録目前のこの時期というのも何か影響があるのでしょうか。
テラバヤシの記憶にあるだけでも、「弁護士の広告サイトをやっているのですが掲載しませんか」というお誘いが2~3社、登録制のチャット式法律相談のお誘い1社、「駅テン!」とかいういわゆる「駅近」地域の情報発信サイトからの広告のお誘いなんかがあります

「駅テン!」の勧誘FAXは、ここ2か月くらい、10日から2週間に1回くらいの割合で来ていて、少なくとも、ともえ法律事務所に対しては、やたら積極的です。

テラバヤシ的にちょっと気になるのは、元々弁護士やその他士業に特化した広告サイトではない、そういうところが弁護士ターゲットにやり始めた、重点を置き始めたと思しきものがいくつかあるという点です。

先ほど挙げた「駅テン!」は、駅の近くのお店や施設の情報を載せているサイトで、開業して2年を目前とした今の時期まで、勧誘のFAXなど来たことがありませんでした。
確かに、相手方についた代理人について調べるためにネット検索するときにたまに駅テン!で引っかかることはありますが、それほど多いわけでもありません。
先ほども言った通り、うちの事務所へのFAXの頻度はここ最近結構なものになっているので、なにか急に弁護士相手の営業に力を入れ始めたのか、それとも最近になってうちの事務所の存在を知ったとしか思えません。

「弁護士用の広告サイトを出すことになったのでどうですか」という勧誘をしてきた業者の中に、「ココナラ」というサイトが含まれておりました。知っている方も少なくないかもしれませんが、ココナラは「自分のスキルや経験、知識のオンラインマーケット」をうたい文句とする、いわゆるクラウドソーシングサイトの1つです。
フェイスブックアカウントやヤフーIDで会員登録もできる、元々は匿名性が高いクラウドソーシングサイト、というのがテラバヤシの認識です。

以前、郵便局の現金封筒に事務所の名前を出すという広告を出していたことから感じたのですが、都市圏において、「地域」を前面に押し出した広告というのは、弁護士に限ってはあまり効果的ではないように思います。
現金封筒を見ました、相談したいです、依頼したいですという電話やメールは、テラバヤシの場合、1度もありませんでした。
「駅テン!」をわざわざ見る人って、例えば、とある駅の近辺に引っ越そうと思っている、あるいは勤務先がその辺になり、周囲にどんなものがあるか調べる人…とかではないかと思われ、弁護士を探すためにわざわざ駅テン!を見る人はいない、あるいはごくごく少数ではないかと思うのです。
駅テン!への掲載というのは、「そういえば、あそこの駅の近くに○○という弁護士がいたはず」という、「記憶喚起型」であり、そういう意味では現金封筒と同じ、つまり即効性がない広告であることは間違いありません。

弁護士用広告サイトのお誘いは、営業さん、皆さん決まって「弁護士ドットコムさんがやられているようなのと同じなんですが」といううたい文句でご説明をされます。ココナラもそうでした。そのうえで「一度お伺いしてお話をさせていただきたい」というわけです。つまり、自分らが二番煎じ、三番煎じであることを露呈して営業しているわけです。
そうである以上、事務所に来てもらってお話を聞けば、おそらく何らかの差別化が図られているか、何かものすごいリーズナブルであるとか、そういった売りをお持ちなのだと思います。なお、ココナラさんは、3か月無料とお電話で言っておられました。

しかし、冷静に考えてみれば、圧倒的な知名度と圧倒的なシェアを持つ弁護士ドットコムを凌駕するほどの差別化を図れている業者なんて、そうそうあるとも思えません。
また、弁護士ドットコムは、以前弁護士業務広告に関するシンポをしたときに勉強したのですが、非常によく広告方法が研究されていて、弁護士業務広告の規制に(ぎりぎり?)引っかからないような工夫がきちんとされていたりします。

ココナラの営業の電話がかかってきたとき、今まで弁護士をコアなターゲットにしてこなかった新規参入組?の広告業者って、弁護士広告の規制とか、きちんと把握していらっしゃるのだろうかととても疑問に感じました。
なぜかというと、携帯電話からの着信だったからです。営業電話を外注に出しているんじゃないのかと思いました。もしそうだとしたら、とても気軽に「弁護士の広告」を考えている、つまり、規制に関する知識がないんじゃないか?ということです。

出さなければならない情報は何か。
出してはいけない情報は何か。
その他、やってはいけない表示。

以前もこのブログで書いたような細かな規制が弁護士の世界には存在しているわけです。
それらをちゃんとクリアした広告を新規参入の業者さんはきちんと提供してくれているのでしょうか。

ついでに言うと、チャット法律相談の登録の勧誘なんて、チャットの向こう側に誰がいるのかわからない状況で(つまり、知らず知らずに利益相反を生じさせてしまっている危険性がある)、さらに会話内容が漏れない保証もなく、守秘義務違反の問題とかクリアできてるんだろうかと、もう聞いただけで怖くて手を出そうという気になりません。

「弁護士に仕事がない」という情報が広く流布されてしまっているこの世の中、あの手この手の集客ビジネスは、、百花繚乱になりつつあるようです。
中には、詐欺まがいの業者だっているのかもしれません。
非常に不勉強で、弁護士の広告規制や各種義務に反することになるかもしれない広告を勧誘してくる業者もいるのかもしれません。

いいカモにならないためには、目の前の人参にかぶりつく前に、弁護士の側が、広告規制や職務倫理を叩き込んでおくことが必要だということでしょう。

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