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【アバクロ】、125年で最大のリブランディング広告キャンペーン!次は渡辺直美を起用?

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■若者向けアパレルチェーンのアバークロンビー&フィッチは13日、年末商戦に向けて125年の歴史を持つ同社としては最大となる広告キャンペーンを行うと発表した。テレビコマーシャルやネット、ビルボードなどで展開する「ディス・イズ・アバークロンビー&フィッチ(This is Abercrombie & Fitch)」は、人種や性別などあらゆる要素で多様性を尊重するリブランド・キャンペーン。リブランドとはすでに構築されたブランドを再構築・再定義するという意味だ。同社これまで、白人で筋肉質、割れた腹筋の半裸モデルで排他的なイメージで展開していた。新キャンペーンでは同社のホームページのデザインやインスタグラムの画像などを刷新、半裸モデルが抱き合うようなセクシーショットは影を潜め、より明るくフレンドリーで個人のユニークさ多様性を強調したイメージやデザインとなっている。YouTubeにアップされた動画でもセミヌードのモデルは出演せず、ダイバーシティでフレンドシップを感じさせるものに仕上がっている。スポーツウェアのカップル等のブランド・イメージはJクルーやLLビーンを感じさせるようだ。

 アバークロンビー&フィッチの第2四半期(5月~7月期)の売上高は7.83億ドルと前年同期から4.2%の減少となった。売上高は市場予想に届かず14四半期連続して低迷しているのだ。一般販売管理費率など経費率は総じて抑えたものの、減収に利益率の縮小で純損益は1,310万ドルの赤字だった。既存店・売上高前年同期比は4%の減少。内訳はアバクロンビー&フィッチとアバクロンビー・キッズの既存店ベースが7%の減少、ホリスターは同4%減となっている。なお、この決算発表を受けて同社の株価は1日で20%下落した。アバークロンビー&フィッチは最近、ロゴ商品の縮小やホリスターなどの店舗改装、不採算店のスクラップ、不評だったセクシー広告の廃止、オンライン販売の強化など売上回復に向けた努力を続けている。同社はアメリカ国内に744店舗、カナダやヨーロッパ、アジアなどの海外に182店舗を展開している。

 125年の歴史で最大となるリブランディング広告キャンペーンはブランド・イメージの再定義にとどまっており、今後は他のティーンブランドとの明確な差別化が問われてくるだろう。

トップ画像:若者向けアパレルチェーンのアバークロンビー&フィッチのエントランスにある写真もよりフレンドリーで温かいものになっている。以前は白人で筋肉質、割れた腹筋の半裸モデルで排他的で閉鎖的なイメージだった。



アバークロンビー&フィッチが13日に発表したリブランディング広告キャンペーン「ディス・イズ・アバークロンビー&フィッチ(This is Abercrombie & Fitch)」のYouTube動画。セミヌードのモデルは出演せず、ダイバーシティでフレンドシップを感じさせるものに仕上がっている。スポーツウェアのカップル等のブランド・イメージはJクルーやLLビーンを感じさせる。

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マイク・ジェフリー氏がCEOだった頃のアバクロのエントランス。白人男性の半裸ポスターが定番だった。店内は音楽がフルボリュームで鳴り響き、コロンの香りが充満し、暗視カメラが必要なほど照明は落とされていた。容姿で厳選されたスタッフは排他的であり、選ばれし人が着るファッションイメージだったのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。バラエティ番組で司会の明石家さんまさんが、おかずクラブの女芸人さんに「シコメ!シコメ!」で笑いを取っていました。ネット検索すると「醜女」と書いて「しこめ」と読むことを知りました。醜女の意味は読んで字のごとく「(みにくく)すさまじい女。黄泉(よみ)の国の女鬼のたぐい」で、ちょっと笑ってしまいました。バラエティ番組の特殊の場で、大物司会者が芸人さん相手にいじる言葉としてはいいのでしょうが、たとえお酒の場であっても冗談としても上司が部下の女性に使ったらハラスメントとして大変なことになります。一方で、「ブスだけど、なぜか可愛く見えてくる」を武器にする、おかずクラブにはもしかしたら誉め言葉になるのかもしれません。「可愛い」の要素に含まれるのは等身大のフレンドリーさ。フレンドリーに感じるキャラクターは黄泉の国の女鬼でも愛されますから、企業のテレビコマーシャルなどに重宝できるのです。

⇒アバークロンビー&フィッチが売れていた時、ブランドとしてかなり尖っていました。筋肉質で腹筋の割れた白人男性の半裸にセミヌードの女性が抱き合ったり、キスしたりとセクシーさ全開のイメージは当時のティーンに絶大な支持を得ていました。尖っているとはある特定の層にだけアピールするということです。アバクロのファッションをまとうことで、排他的な尖りが逆に多くのティーンにアピールしていたのです。これは時代であり、良い悪いではありません。ただ時代は変化します。時代の変化とは価値観の変化です。SNSで個人の嗜好やユニークさを自由に表現できる時代になると、選ばれしものという特権階級に似た尖りは一部にトゲのように映り不快な気持ちになります。アバクロが時代に遅れたのは、いつまでも過去の尖りの栄光に頼っていたからです。リブランドでブランドを再定義・再構築する必要があるのです。したがってより明るくフレンドリーでダイバーシティなブランドを目指しているのでしょう。

⇒でもフレンドリーすぎて誰でも彼でもとなると、人の心に刺さりません。つまり印象として残らなくなるのです。フレンドリーであってもどこか軸を感じさせなければ、ワン・オブ・ゼム(One of them)です。大勢の中のひとりでは、高いお金を払って着る価値が薄れます。アバクロのリブランディング動画を見ると、どこかJクルーだったりLLビーンのような感じで「なぜアバクロなのか?」に答えていません。キャンペーンを始めたばかりなので、手探りなのかもしれませんし、段階的にブランドを再構築するのかもしれません。特に前CEOマイク・ジェフリー氏の失言や差別、訴訟など、ネガティブなイメージがまだ残っていますから...リブランディングもアメリカン・イーグルとの違いがよく分からないのも事実です。差別化が弱ければ、せっかくの同社最大のキャンペーン投資もH&Mやザラ、フォエバー21などファーストファッションからお客を戻すことは難しいです。

 フレンドリーで協調的なブランドを目指すのならアバクロはモデルに渡辺直美さんを起用すべきでしょう。巨体の影からパーカー姿のオカリナさんが覗いて、黄泉の住人まで包み込む多様性イメージみたいな...

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