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株価を動かすのはニュース、それとも、、、

「中国輸出、10%の大幅減」の報道を受け、ニューヨークの株式市場は、窓を開けての下げで開始となりました。下は、S&P500指数に連動するETFの2分足チャートです。


先ず、Aが今朝の寄付きです。窓を開けての下げ(約0.7%)で木曜の取引をスタートです。

次に注目したいのは円内です。下げが続いたのは最初の30分だけで、10時頃に底打ちとなり反発ラリーが始まっています。ギャップダウンの弱い寄付きが中国からのニュースが原因なら、10時にマーケットを反転させたニュースは何でしょうか?米フィラデルフィア連銀総裁ハーカー氏の、「不安材料となっている選挙が終わるまで利上げをするべきでない」、という発言が買い材料となった、という意見もありますが、それが報道されたのは午後に入ってからです。

為替トレーダーにはお馴染みの羊飼い(FXトレーダー)さんが、こういうツイートをしています。

基本的に、私も同じ考え方です。「今日のマーケットは下げました」、「今日のマーケットは上げました」だけでは面白い報道になりませんから、記者たちはマーケット関係者をインタビューして下げ要因、上げ要因を記事に加えます。もちろん、それらは後付け、後講釈ですから説得力があり、読んだ人は疑問を感じることなく受け入れてしまいます。

もう一度、上のチャートを見てみましょう。1の赤い線は今朝の寄付きから引いたVWAP、2の青い線は昨日の寄付きから引いたVWAPです。最初に顕著な買い手の力が見えたのは3の部分、ETF価格のVWAP突破です。その後、上下に振れましたが、4で分かるように11時過ぎに起きた上放れが本物の上放れとなりました。上伸が続いた後、昨日の寄付きから引いたVWAPでETF価格は頭打ちとなり、しばらく横ばいとなりました。しかし午後2時頃(5)、ETFはVWAPの突破に成功し、価格は更なる上伸となりました。

中国からの悪材料があったにもかかわらず、マーケットは何故上げに転じたのでしょうか?繰り返しになりますが、フィラデルフィア連銀総裁の発言は午後ですから、10時過ぎに始まったラリーの説明にはなりません。

ここで思い出すのはエニス・タナー氏の言葉です。
マーケットは上げ下げする。投資家たちは、これが買いの原因になった、これが売りの材料となったという話をするのが好きだ。しかしほとんどの場合、株価を動かす原因となったのは値動きだ。
タナー氏の言葉を単純に言い換えると、こうなります。
株価が上昇しているから買ってみよう。株価が下降しているから売ってみよう。
今日のマーケットを振り返った場合、中国からの悪いニュースでマーケットは下げました。しかし、売りが正しかったのは最初の30分だけです。この悪いニュースに固執し、上昇に転じたマーケットに逆らって売り続けた人は、けっきょく損が出ています。

もう一度、タナー氏の言葉を引用します。
多くの成功しているトレーダーはニュースに大した注意を払わない。もちろん、株価がなぜ上昇しているのか、という原因にも興味は無い。彼らが注意を払うのは値動きだけだ。

(参照した記事:There's A Sect Of Successful Traders Who Couldn't Care Less What Bernanke Says, Or About News At All

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