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会社の偉い人々とは、我々が考えているよりもずっとナイーブなのかも知れない

「金目的の従業員はいらない」コンビニ店長の発言が物議 でもその言い分はまんざらウソとも言い切れない?(キャリコネニュース)

人不足のコンビニでバイトをする男性が、9月23日に投稿したツイートが話題になっている。求人への応募がないことから、

店長に対し「時給上げたらどうでしょうか?このままでは人員不足が懸念されます」と提案。すると店長は、こう切り捨てたという。

”「金目的の従業員とかいらないわ」

店長は時給引き上げを提案する男性に「金目的の従業員欲しいと思う?」と尋ね、「目的はどうあれ仕事さえすればそれでいいかと」と答えた男性を、上記のように諌めた。

 まぁ紹介されている事例はコンビニ店長のケースですが、割と日本全国どこの会社にも当てはまるのではないかと思います。「仕事さえすればそれでいい」なんてことはなく、飲み会には欠かさず出席したり残業してやる気をアピールするなど、日本で通用する人材になるためには実務以外のプラスアルファが求められるものですから。そして表題の「金目的の従業員はいらない」云々ですね。これも実に日本的と言えるでしょうか。

 引用は長くなりすぎるので略しますが、当然のことながら「バイトに時給以外のなにを求めているんだ」「金目的じゃない従業員なんているのか?」云々と店長の発言に反感を示すコメントが多く見られたそうです。働く側の感覚としては、そういうものが圧倒的多数派なのではないかと私も思います。しかし、「働かせる側」の感覚は違うわけです。働かせる側(及び、そういう目線でしか考えられない人)にとっては「金目的の従業員はいらない」と。

 現実の採用に「金目的の従業員はいらない」とのポリシーを適用してしまえば、大半の事業者は破綻してしまうことでしょう。「金目的ではない」求職者なんて、そう滅多に見つかるものではありません。ところが日本の採用で「金のためです」と真実を口にする人もまた滅多にいないのです。匿名のネット上で「金目的じゃない従業員なんているのか?」と語る人でも、リアルの採用面接では本心を隠して、何か別の志望動機を語るのが当たり前ですよね。

 思うに日本の企業(店舗)経営者達、会社の偉い人々とは、我々が考えているよりもずっと愚かでナイーブなのかも知れません。会社に見せる表向きの社交辞令とは裏腹の本心がある、それは働く側の人間に取ってこそ常識ですが、「働かせる側」の人間はナイーブに表向きの社交辞令を信じてしまっているのでしょう。だから、自社の従業員が口にした「金のためではない」動機を信じている、自分の配下には「金目的の従業員」などいないと、そう錯覚しているわけです。本当は金目的の従業員で成り立っている組織なのに、働かせる側の人間だけは、その真実に気づかないまま甘い夢を見続けている、それが日本的経営なのだと言えます。

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