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人手不足が変える会社と社会

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前から気になっていた鶏そばの店に行ってみた。合格点の味で、普通に満足。それ以上に気になったのは、店の張り紙だった。人手不足のため、早く閉める日があるとのこと。とはいえ、別に珍しいものではない。下町に11年住んでいるが、近所の店でもこの手の告知を見かける機会が増えた。

人手不足の時代である。単に短期的に求人が売り手市場になっているだけではない。人口が減っていく。地域や業種によっては、すでに深刻な問題となっている。そういえば、9月25日に放送されたNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」によると島根県の人口は大正時代を下回ったのだそうだ。大学教員をしているが「2018年問題」も、目の前に迫ってきた。2018年から18歳人口が急激に減り、2023年まで減り続ける。人口減少社会を私達は生きている。

少子化対策、多様な人の活躍、AIやロボットを活用などが叫ばれる今日このごろ。この局面では、可能な限りたくさんのアイデアを出すことが必要だ。だが、ちょっとひいた視点、さめた見方もオプションとして残しておきたい。人手不足が社会を変えるという見方もあるのではないか。

以前「ブラック企業」「ブラックバイト」と叩かれた企業のホワイト企業化が話題になったりする。もちろん、イメージ低下、業績の悪化や、採用の苦戦などの深刻な問題が起こり、対策を行うことが合理的になったからという理由であり、これもまた現場主導ではなくトップ主導だったりもするのだけれども。それだけでなく、人手不足の時代においては、職場を魅力的なものにしなければ人材を獲得できないということが、今後の中長期的な動きなのではないかと私は解釈している。

「働き方改革」なるものも、何か新しいことを始めるだけでなく、「いかに人口減少を受け入れるか」「いかに一生懸命働かないか」と一見すると意識が低く見える、身も蓋もないような視点が必要なのではないか。人手不足社会によって、人が人に優しくなること、「機械」とより健全なパートナーシップを構築することが促される可能性だってある。

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街でAmazon Prime Now号を見かけて、切なくなった。本当に24時間営業は必要なのか、夜中に飲食店が空いていることは良いことなのか、いつ届いても構わない商品を即日配達する必要はあるのか、わざわざ夜中にチャットする必要があるのか、などなど。人手不足時代の生活を問い直す42歳の朝。

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