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大隈氏、ノーベル医学生理学賞を受賞

昨日3日、2016年のノーベル医学生理学賞を、大隈良展東京工業大学栄誉教授に授与する、といううれしいニュースが入ってきました。

細胞が、自分のタンパク質を分解してリサイクルする「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる仕組みを解明したことによる受賞です。

私たちの体は、約60兆個もの細胞からできていて、絶えず新しい細胞に生まれ変わっていますが、その過程に関係しているのが、オートファジーで、栄養状態が悪くなって細胞が飢餓状態になると、自分自身のタンパク質を分解してエネルギーとして再利用し、新たな細胞を生み出す、ということです。

オートファジーは、1960年代に存在が報告されましたが、あまり注目されず、それを一気に推し進めたのが大隈氏だと報じられていいます。

酵母を顕微鏡で丹念に観察する独自のやり方で、細胞内のオートファジーがどのように進むかを記録し、1993年には、関係する遺伝子14個を見つけたそうです。

オートファジーを正常に働かせることで、アルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病などの治療に役立つのではないかという期待があり、様々な病気に関わる生命現象を解明したことが、高く評価されました。

「人がやらないことをやる」という研究の虫で、若い人には「自分の<面白い>が重要」と教えて、慕われているとのこと。

医学生理学賞は、利根川進氏、一昨年の山中伸弥氏、昨年の大村智氏、に続く受賞です。

とても名誉な、うれしいことですが、一方で、現在は、大学などの研究現場から悲鳴が上がっていて、自由な発想で研究する仕組みが崩壊しかかっている、とのこと。

大隈氏も、政府が研究の実用化、出口戦略ばかり求めることに、異議を唱えています。

研究室で、大隈氏は、若手に自由に研究をさせているが、大学や研究所の経常的な活動のための資金が、極端に乏しくなってしまった、と強い危機感を表しています。

政府は、科学技術政策について、もっと力を入れるべきだと思います。

 

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