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キャリア志向の20代女性が、今後30・35・40歳で真剣に考えた方がよいこと

2年前、AppleとFacebookが「卵子凍結費用を会社負担する」と発表した。巷では「女性はプライベートを犠牲にしてキャリアを追求しろということか」という批判の声もあったが、実際に恩恵を受ける社内の人たちの間では喜びの声が大きかったようだ。

ちなみに、素人ながらインターネットで調べて限りで説明すると、「卵子凍結」は「体外受精(IVF)」に向かうワンステップ。IVFはその名の通り体外で受精して体内に戻すもの。受精卵が細胞分裂すると「胚」と呼ばれるが、従来、IVFの中に「凍らせていない胚を使う」と「凍らせた胚を使う」という2通りがあった。「卵子凍結」はそこからさらに一歩進んで、「未受精卵」を凍結、解凍してから受精させる。胚と比べると卵子の凍結は技術難易度が高いため、長らく「experimental(実験的)」の但し書きがついていたが、それが2012年にはずれた*。2013年の1年間では、全米で約4000人が卵子を凍結している。

しかし、凍結卵子を利用して出産に至った確率は2009-2013年のデータで、IVF1回あたり20-25%。解凍失敗、受精失敗、と体内に胚を戻す前にダメになってしまうケースもあるので、結構な数を凍結する事が推奨されている。

ちなみに、凍結卵子によるIVFでの出産の成功率は、卵子採取時の年齢によるところが大きい。2013年のデータで25歳で採取した凍結卵子によるIVFが出産に至った確率は28~31%、40歳だと12~13%に落ちる。現状アメリカでは「35歳までが望ましい」というのが一般的な見解のようだが、確度を上げるにはその時点でも相当数の卵子が必要になる。36歳から38歳にかけて70個凍らせた人もいるが、それには相当な覚悟と財力が必要だ。

  • 30・35・40歳で真剣に考えた方がよいこと

・・・・といったことも鑑み、今20代の方は「30歳で結婚を真剣に考え、35歳で出産を真剣に考え、40歳で養子をとるのを真剣に考える」というのがいいのではないか、と個人的には思う今日この頃です。そして、その時点で真剣に考えて「結婚したい」「子供が欲しい」と思ったら、それまでと全く違う行動をとるべき。紹介サービスに加入するとか。(真剣に考えて「No」だったら問題ないし、その時点でそれぞれのイベントがすでに起こっている場合ももちろん問題ない。)

それぞれの年齢をはるかに超えてうまくいく人もたくさんいるわけだが、「たまたまうまくいった」という結果論ではなく「これからする努力の見返り」ということで考えると、それぞれ5年遅いとかなり難度が上がる。「可能性のグラフ」は緩やかに変化していくものなので、別に1年過ぎたらもうダメ、というものではないが、「真剣に考えた後行動に移す」のにも年単位で時間がかかる可能性もある、とかいろいろ考慮に入れた数字はこんな感じかな、と。

なお、それぞれは独立している。つまり35歳時点で、たとえ結婚していなくても「絶対に子供が欲しい」と思ったらシングルマザーになる覚悟で頑張ることができる(買ってくるとか)。さらに技術の進歩で「とりあえずたくさん凍らせておく」という選択肢も加わったわけだ。

ちなみに私個人は「真剣に考えた」のは3つのうち2つ。「結婚」については、「できない可能性が高い」ということを10代の頃から真剣に考えていたこともあったのでクリア。しかし35歳の時点では「子供はいた方がいいように思うけど、別に自分の血が繋がった子供でもいいし」くらいに軽く考えて特に何もしなかったらやっぱりできなかった。しかしその後ちゃんと養子をもらえた。めでたしめでたし。

ただ、実際やってみてわかったのだが、「生まれたばかりの赤ちゃんをもらってくる」のはものすごく大変なのであった。全く知らなかったのだが、世界には乳幼児をもらいたいという人が、あげてもいいという人よりたくさん、たくさんいるのである。スーパー売り手市場。養子をもらうというのは「選ばれる側」になることなので、やはりあまり年齢がいくと難しくなるのです。

以上、「皮膚から採取した細胞でクローン作成」といった技術が進めばまた話は違うわけですが、しかし、それより前に「とりあえず25歳で凍らせておく」みたいなことがかなり普通のことになってくるのではないかと思います。はい。

(なお、不妊はガンと同じくらい精神的ダメージが大きいという調査結果もあり、他人に「それそろ頑張れ」とか言うのは厳禁です)。

*: American Society for Reproductive Medicine

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