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「ちょっといい話」その72―救急船寄贈―

日本財団の資金源である交付金は、モーターボートを主催する35の県・市・町・村より売り上げの2.6%を交付金として納入して頂き、運営している。

全国24レース場に出場するモーターボート選手は1587名で、最近は美男・美女も多く、話題が豊富で、ユニークなコマーシャルと共に若者の心をつかみ、今年前半の売り上げも5.5%増と好調である。

この選手会は、上瀧和則会長の統率のもと社会貢献活動にも熱心で、選手会として毎年多額の寄付をしてくださるだけでなく、東日本大震災では、地震発生当初から今日までの5年間、継続して現地でボランティア活動を続けており、熊本地震での活躍は8月5日のブログで報告した通りで、チャリティーオークションは勿論のこと、自主的に現場に入り活動してくれている選手も多い。プロ選手の集団がこれほど社会貢献活動に積極的に参加している例は世界でも珍しく、私たち関係者の誇りでもある。

閑話休題
 フィリピンにはクリオン島という島がある。かつて全国からハンセン病の患者が強制的に集められた島で「絶望の島」といわれていたが、10年ほど前、100周年記念式典に参加した折には、島民の努力で多くの人が他の島から移住してくる「希望の島」になっていた。
 我々の仲間である医師・クナナン氏は父親がハンセン病患者であった。彼は医師になったが、首都マニラには行かず、島の住民の健康維持のために献身的に働くだけでなく、ハンセン病の国際会議にも良く顔を出される。先般、南太平洋のキリバスを訪問した時、現地でハンセン病の診断をされているところに出会い、偶然とはいえ、お互い驚いたものである。クナナン医師のハンセン病の歴史を忘れてはいけないとの信念から、収集されたハンセン病に関わるさまざまな資料を展示する博物館の建設費用は笹川記念保健協力財団が支援した。

旧知のクリオン島のクナナン医師もスキンクリニックのために来訪.JPG
クリオン島で活動する旧知のクナナン医師とキリバスで偶然の出会い!


さて、本題に入るのに前置きが長いのは私の悪い癖で、読者には随分迷惑をかけていることであろう。高齢と共に話が長くなるのはどこの集まりに出ても感じることだが、佐藤栄作元首相は、結婚式で「一言ご挨拶を願います」との司会者の言葉を受け、ゆっくりと椅子を引いて立ち上がり、一言「おめでとう」と言って座ったという、嘘のような本当の話がある。私の話は短いが書くと長くなるのは、高齢のせいかも知れない。

またまた横道にそれてしまった。

本題はモーターボート選手会の諸君の浄財で、このクリオン島を中心に4つの島で使用する病人用の「救急船」を寄贈した。その引き渡し式に上瀧会長が出席したのだが、その途中「救急船」が座礁しててしまい、上瀧会長も海に入って船を脱出させたのはいいが、足を負傷して4針も縫う怪我をしてしまったという。それでも元気で帰国されたとのことで、ホッと一息であった。

クリオン島写真ー1.JPG
航海安全の祈りを捧げる牧師様、ブスアンガ市長、
上瀧会長、喜多理事長、コロン市長、クリオン市長


4つの島の住民にとって、この「救急船」は最も希望するものだったそうで、管理費用は皆で集めるのでまったく心配しないで欲しいと、引渡し式に参加した4つの島の4人の市長は明言されたという。

クリオン島写真ー3.JPG
完成したSEA AMBULANCE(救急船)


建設費用 13,527,840円
全長   12.9メートル
最大出力 24ノット
の高速船である。

島民の喜びの顔が浮かぶようである。
選手の皆さん、ありがとう!!

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