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わが国の底力 ~国立天文台 第二の地球の発見競争

9月15日(木)に、東京都三鷹市へ出張しました。午前中は海上技術安全研究所(大谷雅実所長)を視察させて頂きました。

http://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12200848214.html

午後は、海技研と同じ三鷹市内にある国立天文台(NAOJ)(林正彦台長)を視察させて頂きました。

国立天文台 http://www.nao.ac.jp/

正面玄関から若い方々のグループが入ろうとしていました。後で聞くと、常時公開していて、多くの見学者が来場しているとのことでした。文化財でもある天文歴史館(大正15年建設)には、木造のドームでわが国最大の屈折望遠鏡があります。

見学案内 http://www.nao.ac.jp/access/mitaka/visit/

わが国が星を継続して観測するという天文台の始まりは、江戸時代後期、幕府天文方の浅草天文台からでした。明治時代となり、本郷の東京大学構内に学生の実測用として天文台が作られ、明治21(1888)年に港区麻布に東京天文台が作られたと言います。当時麻布は郊外だったのですね。その後、都市化が進み、大正13(1924)年に、天文台は現在の三鷹へ移転しました。

http://www.nao.ac.jp/about-naoj/history.html

しかしながら、三鷹でも都市化が進み、現在三鷹で観測しているのは夜の星ではなく、昼に太陽を観測しているとのことでした。現在、本部のある三鷹だけでなく、国内に岩手から沖縄まで12か所、国外にハワイ、チリの2か所の観測拠点があります。

http://www.nao.ac.jp/about-naoj/summary.html

●世界一の性能を誇るハワイにある「すばる望遠鏡」

国立天文台がハワイ島マウナケア山頂(標高4,200m)で運用する、世界一の性能を誇る大型光学赤外線望遠鏡が「すばる望遠鏡」です。計画から9年間の歳月を経て平成12(2000)年に観測が始まり、それまで見えなかった天体を次々と発見し、宇宙研究に貢献し続けています。7年かけて磨いたという光を集める鏡の有効口径8・2mという大きさと、数々の新しい技術革新が使用されています。空気の乱れを押さえる新型ドーム、4つの焦点それぞれに備えられた独自の観測装置によって広角に観測できます。現在、世界には口径8メートル級の大望遠鏡が約10台稼働しているとのことですが、それぞれの望遠鏡には独自性があるのですが、その中でもわが国の「すばる」は一度に観測できる広角度合等、その性能は抜きんでているとのことでした。

http://subarutelescope.org/j_index.html

わが国は、光学望遠鏡だけでなく、電波望遠鏡の分野でも世界を先導し続けています。野辺山、そして富士山での電波望遠鏡の観測成果を発展させて、平成13(2001)年には、東京で、わが国と米国と欧州で、アルマ望遠鏡計画の合意がなされました。アルマ(ALMA)とは、チリのアタカマ砂漠に設置された大型ミリ波サブミリ波干渉計の略称です。直径12mの高精度アンテナ50台と「ACAシステム」と呼ばれる高精度アンテナ16台を、チリ・アンデス山中の標高5000mの高原に設置し、ひとつの超高性能な電波望遠鏡として運用する画期的なもので、平成25(2013)年から運用が始まっています。

http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/

すばる望遠鏡などの光学望遠鏡では、星や惑星、それらの集合体である銀河など、宇宙の骨格が見えるのに対して、電波望遠鏡であるアルマ望遠鏡ではそれらを形作るもととなる星間物質が見えるので、宇宙がどのように形作られてきたのかが分かるとのことです。例えば、すばる望遠鏡では巨大惑星を探査するのに対して、アルマ望遠鏡では惑星の誕生や太陽系の進化の過程などを解明するという違いがあるとのことでした。

●最先端の天体観測は最先端のものづくりから

林台長の案内で、先端技術センターを見学させて頂きました。天文学の進歩は新しい観測手段の開発によってもたらされると言います。最先端の観測は、最先体の観測技術、最先端の観測機器が必要となります。そこで、国立天文台では、自前で最先端のものづくりを行っているのです。超伝導受信機や大型の人工衛星に搭載できる装置が開発できる大型で高度なクリーンルーム、先端的な光学試験設備、最新鋭の精密工作装置、特殊コーティング装置など世界最高水準の設備が整備され、共同利用も含めて活用されていました。

http://www.nao.ac.jp/project/atc.html

●第二の地球の発見競争を勝ち抜け!!

現在、宇宙研究は、第二の地球、地球外生命体をどの国が?誰が?発見するかという世界的競争になっていると聞きました。そのためには、30mの巨大光学望遠鏡をハワイに国際的な協力で建設する計画があるとのことです。わが国の天文学は進んでいるとは聞いていましたが、ここまでかと驚き、誇りに思いました。137億年前に「ビッグバン」によって始まった宇宙、宇宙の物質が進化してきた歴史を解き明かし、生命の起源に迫り、第二の地球、地球外生命体を、わが国の研究者が発見し、ノーベル賞を受賞してほしいと思いました。そのための支援をしっかりしていきたいと思います。

今後も「国づくり、地域づくりは、人づくから」をモットーに、全身全霊で頑張ります。

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