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シートで喫煙、デッキがトイレ代わり――1990年代、JR常磐線の破天荒すぎる思い出

上野東京ラインが開通し、ますます便利になったJR常磐線。もともとは上野から茨城を通って福島県、さらには宮城県までの太平洋沿いを通る長距離路線だったが、高度経済成長期以降は都心への通勤路線として沿線住民が増加。柏や我孫子、土浦などはベッドタウンとしてその恩恵を受けることとなった。

しかし、常磐線に大きく変化が訪れたのが2005年。実質的にライバル路線となるつくばエクスプレスが開通し、常磐線は新型車両の導入、特急列車ひたちの拡充などを実施し、利用者数の回復を図ってきた。(取材・文:小峰祐希)

◆ガラが悪くて有名だった常磐線

そんな常磐線だが、かつては車内で信じられない光景が広がっていたことをご存知だろうか。時は1990年代後半。首都圏の駅のホームで自由にタバコが吸え、Suicaもなかったこの時代、常磐線といえば首都圏の路線の中でも「ガラの悪い路線」というイメージを持つ者が少なくなかった。

いったい、常磐線はどれほどひどかったのだろうか。当時の常磐線で繰り広げられた信じられない光景を、常磐線沿線に住んでいた18名の声をもとにご紹介しよう。

◆松戸駅で高校生が喧嘩を始める

「当時北区の高校に通っていたのですが、16時ごろに電車に乗ると他校の生徒によく絡まれていました。松戸駅で降りてパチンコ屋の裏でケンカもしてましたよ」(30代・松戸在住・男性)
「松戸から乗ってくる高校生は服装からしてガラが悪い人が多くて、席をよく移動したのを覚えています」(40代・我孫子在住・女性)

◆北千住を過ぎるとタバコを吸い出す人も

「常磐線は短距離の我孫子(取手)行きと、長距離のいわき(勝田)行きがあったのですが、長距離はヒドかった。床に座ってワンカップを飲みながらタバコを吸うおっちゃんを夕方はよく見かけました」(30代・南柏在住・男性)
「高校時代をすごした水戸は高校生がデッキでタバコを吸うのは当たり前。大人は大人で競馬新聞を広げながら談笑してセンベロ居酒屋みたいな雰囲気でした。大甕(おおみか)とかに行くと、誰も止める人がいなかった」(30代・亀有在住・男性)
「上野を出て北千住まではおとなしくしていた人も、なぜか北千住を過ぎるとダラダラし始める。普通のサラリーマンでも急にタバコを吸い出したり」(40代・亀有在住・男性)

◆磯原~いわきでは放尿する高校生現る

「勿来から平(現在のいわき駅)まで通学していたときは、よくヤンキー高校の生徒がデッキで騒いでた。ケンカはもちろん、いちゃつくし、タバコは吸うわで見てられなかった。あと、常に車両がションベン臭かった覚えがある」(40代・水戸在住・男性)
「磯原駅を使っていた時は高校生がデッキでおしっこをしているのを何度か見たことがあります」(30代・水戸在住・女性)

昔のノスタルジックな日本を美化して語る言説は少なくないが、常磐線の事例のように、その実態に目を向けてみると今のほうがマシと思えるケースが少なくない。

言うまでもなく、電車内は公共のマナーを守る場所。放尿も喫煙も、ケンカも許されない。その意味で、日本人はかつてよりも行儀がよくなったと言えるかもしれない。

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