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ゴミ置き場を誰が管理しているか?自治体じゃなく、自治会なんですよ。そんなことは当たり前だという意識を市民に取り戻してもらいたい - 「賢人論。」第19回(後編)熊谷俊人氏

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気鋭の千葉市長、熊谷俊人氏へのインタビューも最終回。前編中編と続けて、超高齢社会を迎える日本にとって重要な“地域力”について語ってもらった。今回もその流れを汲んだ内容だが、厳しいともとれる市長の発言を、まずは引用したい。「自分が住んでいる地域なんだから、自分たちがやるべきでしょ」。もちろん決して、市民への問題の丸投げなどではない、熊谷市長が考える理想の地域社会の在り方について語ってもらった。

取材・文/安濃直樹(編集部) 撮影/公家勇人

社会保障費が膨れ上がっていく中で、自治体レベルでできることについて、行政がしっかり指針を示していく

みんなの介護 中編「地域力の格差を解消させるために、ハード面ではなくソフト面でのサポートに力を入れている」で、千葉市独自の“見える化”の取り組みとして「市税の使いみちポータルサイト」のお話を伺いました。千葉市に住んでいる人にとっては、「見えて安心」というのもあるでしょうし、外から見てもこれだけ正しく運用している自治体に対する信頼感は高まると思います。

熊谷 ありがとうございます。行政サービスの見える化というのはもっともっと進めていくべきだと思っています。千葉市では、資産カルテという形でインターネット上ですぐに見られるようにはしてあるんですが、極端な話を言えば、公共施設なんかでも、入り口に「施設の維持・運営費に年間3,000万円かかってます」なんて張り紙をした方が良いとさえ思っています。

私が市長に就任したとき、行政のコミュニティ施設の利用料が0円のところが多かったんです。でも、考えればすぐにわかるんですが、0円って結局100%税負担になるわけだから、それはやめましょうよ、と。利用者に20%くらいは負担してもらいましょうよ、と。決して値上げとかではなく、「利用者の2割負担、市の8割負担で成り立っている施設です」ということを、ちゃんと伝えていくことは大切ですからね。

みんなの介護 自分の財布が痛まないと自分事に感じられない、という人も多いでしょうからね。

熊谷 これから社会保障費はどんどん上がっていくし、税金は放っておいたら上がっていくばかり…。それは市民、国民の皆さんにとって良いことではないですよね。じゃあ一体、何をすれば税金を下げることにつながるんだ?という、その回答を、行政から見せていかないといけないと思っています。

国としては、介護保険制度の見直しに着手しています。「要支援レベルまで介護保険制度の予算でやっていくことについては、議論の余地がある」という話も挙がっています。要支援者へのサポートを地域で担うことで介護保険料そのものの値上げを少しでも抑えることができるのであれば、自治体としても考える余地は十分にあるでしょうね。

みんなの介護 自治体にかかる期待がどんどん大きくなっていきますね。

熊谷 実現はかなり難しいということを承知の上でお話ししますが、例えばですが「この地域の高齢者は明らかに要介護認定率が低いよね」「だったらこの地域の人が支払う介護保険料は安くすべきだよね」といった議論もされるべきだと思います。

「同じ町内会に住んでいる高齢者が健康になれば、自分が支払う介護保険料が安くなるのか。じゃあ、高齢者の健康づくりを全力で応援しよう」。そんなふうに当事者意識が高まれば、自分が取り組んでいることの意義もわかりやすくなりますよね。

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