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地域力を上げようという気持ちがないような地域の、危機意識を煽るために“見える化”を進めていく - 「賢人論。」第19回(中編)熊谷俊人氏

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前編「2025年問題に向けての準備が、国も市町村も含めて間に合うのか?その危機意識は強い」で、地域包括ケアシステムを確立していくために、地域力を上げることが不可欠だと指摘した熊谷俊人千葉市長。中編となる今回は、地域力を上げるため、そして地域力の格差を解消するための具体的な施策について言及。高齢化対策としても、痛みを伴う施策を行ってきた、その経緯についても伺った。

取材・文/安濃直樹(編集部) 撮影/公家勇人

地域力の格差を解消させるために、ハード面ではなくソフト面でのサポートに力を入れている

みんなの介護 地域というのは小学校区や中学校区レベルといった単位と伺いましたが、そこで中心的な役割を果たす組織というのは、どこになるのでしょうか?

熊谷 社会福祉協議会(以下、社協)の地区部会ですね。社協はもともとそうした支え合い・助け合いをするための、古くからある行政と連携した組織です。その地区部会がしっかりしているところもあれば、有名無実化しているようなところもあるというのが問題になっているんです。

例えば先日行った社協では、あんしんケアセンター(千葉市内の地域包括支援センター)の人たちを呼んで健康教室をやったり、地域の幼稚園に土曜日に園庭開放してもらって健康体操をやったりと、自主的な活動を行っています。地域の人たちの健康づくり、介護に陥らないためのいろんな事業をやっているわけです。

そうした取り組みができるように制度化しているわけですが、誰かが「やろうぜ!」ってまわりを巻き込んでやる地域と、「任命されているけれど最低限のことしかできません」っていうところでは、ものすごい差になってしまうんです。

みんなの介護 そうした取り組みができる地域とそうでない地域というのには、どんな差があるのでしょうか?

熊谷 昔から地域のまとまりがある場所っていうのは、そういうことを率先してやる人たちがいるし、一方で地域への意識が薄い場所というのは、新しく引っ越してきた人が多い場合が多いでしょうか。そうした意識というのは医療や介護だけの話ではなくて、普段から見えているんですよね。消防団の活動が盛んであるとか、お祭りとかでも一致団結してやってるとか。

みんなの介護 そうした地域格差を解消するために、千葉市としてはどのような取り組みをしているのでしょうか?

熊谷 地域が自分たちの課題を自分たちで解決しようとするときに、背中を押してあげられるような制度を用意しています。例えば防犯パトロールひとつをとっても、自主的に、例えば青色パトロールカーなどを自分たちで調達しようとしている人たちに対して、車の屋根に載せる回転灯をはじめ、様々な必要物品を支援したり。

また、災害が起きた時の避難所を地域のコミュニティが自主的に運営するように、市から促したり。直接的な…例えば施設などの箱モノをつくったりといったハード面でのサポートではなく、やる気のある人たちが、そのやる気を発揮できるような制度を構築していくというソフトの面でのサポートに注力しているんですよ。

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