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自殺遺体から覚せい剤検出|和歌山発砲・立てこもり事件

和歌山市内の土木建設会社で発砲して男性従業員4人に対する死傷事件を起こし、その後、けん銃をもって立てこもった末に、自分の腹部を撃って自殺・・・。
事件は、まるで劇画かドラマのような展開となりましたが、自殺したM容疑者の尿から、覚せい剤が検出されたという発表に、やっぱりと思われた方も多いでしょう。

<ニュースから>*****
●発砲男から覚せい剤反応=和歌山4人殺傷、立てこもり-県警
和歌山市の建設会社従業員ら4人が拳銃で殺傷された事件で、和歌山県警は6日、現場近くで立てこもった末、自殺したM容疑者(45)の尿から覚せい剤の陽性反応が出たと発表した。
県警によると、遺体から尿を採取し、鑑定した。死亡前2週間以内に覚せい剤を使った可能性がある。県警は覚せい剤使用後に一連の犯行に及んだとみて、入手経路などを調べている。
2016年9月6日 12:56時事ドットコム
*****

覚せい剤取締法違反の裁判で保釈中だったM容疑者は、有罪判決が確定し、発砲事件を起こした8月29日に、出頭・収監される予定だったといいます。
M容疑者の場合は、一審の判決後に控訴して、控訴期間中の保釈が認められていたのでしょう。
一審であれば、実刑の判決が言い渡されれば、その場で収監されるのですが、控訴審の場合は、判決が言い渡された後に、検察官が弁護人・被告人と連絡調整して収監の日時を決めます。
控訴審は、事後審であり、被告人が公判に出廷する義務がないことから、このような手続きになっているのだと思われます。

覚せい剤事件で保釈中の被告人が、いよいよ収監を目前にして、未練がましくも最後の覚せい剤使用に及ぶという例は、ときおり見かけます。収監時には、当然、尿検査があり、その際に陽性反応があれば、新たな覚せい剤使用事件として追及されることはわかっていても、最後の1回をあきらめられない人もあるようです。
結局は、約束の日時に出頭できず、逃亡犯人として追われ、やがて逮捕されたという被告人の事件も、いくつか担当したことがあります。

M容疑者もその一人だったのでしょうか。立てこもりの現場近くで見つかったかばんには、使用した形跡のある注射器や白い粉末が付着した小分け袋が入っていて、捜査本部は、立てこもり直前に覚せい剤を使用したとみていたといいます。

最初のけん銃による殺傷事件を起こしてからのM容疑者の動きは、場当たりで脈絡がなく、いかにも覚せい剤の作用下の行動のように見えます。立てこもり現場で、長時間、容疑者を包囲していた捜査陣との間には、さぞ、かみ合わないやりとりが交わされていたことでしょう。
そもそも、最初の発砲も、覚せい剤の作用を受けて、混乱し、支離滅裂になった思考のせいで引き起こされたものかもしれません。
肝心のM容疑者が自殺してしまったことから、一連の事件の動機や背景の解明が遠のいてしまったのではないでしょうか。自殺という決着に、いくらか割り切れない思いも残ります。

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