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“留職”は“社会人のギャップイヤー制度”と“プロボノ”のハイブリッド型働き方!

 留学ではなく、“留職”って言葉の意味をご存じの方は、どのくらいおられるだろうか。

 「現在の組織体(企業・官公庁等)から、海外の縁もゆかりもない別法人に一旦転籍し、海外で1〜12カ月間程度の実務をこなすこと」の意味で、ジャンルでは、「グローバル人材育成プログラム」の一種となるかもしれない。

 これを推進する事業型NPO「クロスフィールズ」が今年6月に立ち上がった。私は社会起業支援のETIC.のメンターをしていて、代表理事の小沼大地さんとはNPO組織の”シード期”にお会いしていた。小沼さんのこのビジネスの原点は、実は”ギャップイヤー時代”に相当するJICAの青年海外協力隊参加時にあるという。

 中東シリアのNPOに在籍していた時、非営利の組織体が持つ可能性や先進性には魅了されていたものの、業務の効率化には改善の余地を感じていた。
 そんな折、たまたまドイツの経営コンサルティングの社員数名が出向の形でそのNPOの幹部に就任し、次々と組織の経営課題を解決していき、衝撃を受けたという。この”チーム・ドイツ”の貢献が大きく周りに好影響を与え、ソーシャル・インパクトは飛躍的に増大する。

 「セクターの枠を超えて、社会の課題を解決することの持つ大きな力を感じ始めたのは、この時でした」と、小沼さんは心情を吐露した。

 小沼さんは、営利セクターの持つスキルや知見が非営利セクターに見事に移植するすごい現場に立ち会ってしまって、そのモデルをなんとかこの日本にも持ち込み、定着させたいという想いがさぞかし強いのだろう。

 ギャップイヤーの意味は「正規(本来)の教育・訓練から離れて時間を過ごすこと」であり、この”留職”モデルは概念として近い。いわば、「社会人のギャップイヤー」だ。また、時間で社会貢献する”ボランティア活動”と一線を画して、「知識労働者が自分のスキル・ノウハウを提供し社会貢献を行う」というプロボノの要素も加わり、両者のハイブリッド型の働き方ともいえる。

 今後、いわゆる”留職者”を送り出す日本の組織(企業や官公庁等)が、人材育成・福利厚生・CSRなど、どういう価値を認定し、費用項目の“留職”を捉えていくか、また海外派遣だけでなく限界集落等への“国内版留職”が登場しないか注目している。

 最後になったが、もちろん”成果物”である留職者が現地での滞在を終え、帰国後送り出してくれた所属先の組織に、その学びと活力をどうリターンさせるか、また筋金入りの”社内起業家”として組織に強いインパクトをもたらすか、私の興味と関心は尽きない。

参考サイト:
NPOクロスフィールズ

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