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明石歩道橋事故で元副署長――時効の「免訴」確定に疑問

明石歩道橋事故から15年、事故現場を訪れた遺族ら。7月21日。(撮影/粟野仁雄)

明石歩道橋事故から15年、事故現場を訪れた遺族ら。7月21日。(撮影/粟野仁雄)

2001年7月21日夜、兵庫県明石市の歩道橋で花火大会を見にきていた子ども9人を含む11人が圧死し、247人が重軽傷を負った群衆事故から15年。9歳の長女と7歳の長男を失った有馬正春さん(57歳)、8歳の二女を亡くした三木清さん(47歳)ら遺族が橋を訪れ、通路脇に作った「想いの像」に花を手向けて手を合わせた。

少し前の12日、最高裁第三小法廷は、検察審査会により業務上過失致死傷罪で強制起訴されていた事故当時の明石署副署長、榊和晄被告(69歳)について、「強制起訴時点では公訴時効」とした大阪高裁判決を支持し、遺族らの上告を棄却、「免訴」が確定した。三木さんは「悔しい、娘にも報告しにくい」と話したが、2歳の二男を失った下村誠治さん(58歳)は、「やれることはやった。副署長の怠慢も法廷で明らかにできた」と評価した。

本事故では、明石署の元地域官や警備会社支社長、明石市職員らが有罪となったが、神戸地検は「事故を予見できなかった」と元副署長を不起訴にした。10年の強制起訴でも被告・弁護側は「発生から5年以上経ち時効」と主張した。

一方、検察官役の指定弁護士は「共犯者の元地域官の裁判中は時効が停止される」と反論したが、最高裁は「地域官と副署長の役割は違う」と共犯を否定した。

この事案は、司法改革で検察審査会の2度の「起訴相当」議決で強制起訴されることになった、最初の適用だった。しかし、同一事件なのに、検察起訴ではない強制起訴の時点で時効が適用されてしまうことも再考の余地がある。

当時の署長は死去し、警察トップらの刑事責任は問えなかったが、下村さんらは講演などで再発防止を強く訴え、明石歩道橋事故以後は全国的にも死者が出る群衆事故は起きていない。天国の子どもたちも親たちの奮戦に拍手しているだろう。

(粟野仁雄・ジャーナリスト、7月29日号)

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