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Ken Yokoyamaが語る、「しつけ」と「虐待」


ローリングストーン日本版2016年6月号掲載:「If the Kids Are United」Ken Yokoyama Vol.2 しつけか? 虐待か?

本誌連載 If the Kids Are United 
Ken Yokoyama / Vol.2  しつけか? 虐待か?

子どもは世の中の合わせ鏡であると言われている。子どもから教わったこと、考えさせられたこと。それは時として人間として必要なことを示唆してくれる。

2児の父親であるパンク・ロッカー、Ken Yokoyamaによる子育てコラム。

「北海道男児置き去り事件」が起きましたね。「お父さんがしつけのために小2の男児を山に置き去り」にして、6日後に無事に保護された事件です(無事発見されて本当に良かったですよ・・・)。

この事件、全国の子どもを持つ親はみんな「ハッ」としたと思いますよ。特に小学校低学年の子を持つ親にとっては、他人事とは思えなかったはずです。

ウチにも小5と小1の男の子がいますけどね、・・・ボクこのお父さんの気持ち、分かってしまうんですよ。そりゃ6日間も行方不明になってしまうって先に分かってれば、もちろんこんなことはしなかったんでしょうけどね。

昔から「虐待」だの「育児放棄」だの、いっぱいあるじゃないですか? そういうことをする親をみんな鬼畜のように扱いますけど・・・まぁ本当に鬼畜が親になってしまったようなのもいるんでしょうけど、ボクの心にだって小さな鬼畜が棲んでます。存在は確認してますけど、檻に閉じ込めてあって、暴れないように自分で監視(無視ともいいますかねぇ)している感じです。

実際、しつけって本当にギリギリの線ですよ。どこの家庭でもきっとそうでしょう。そりゃ自分の子は可愛いし、愛してるし、他のことでは得難い幸せをもたらしてくれるんです。にも拘らず、ギリギリの線まで行ってしまうもんなんです。

「ただ漫然と、子どもに何事もなきように」過ごさせるだけじゃないんですもん、親って。安全を守ることは大前提で、その上教えなきゃいけない、子どもの将来に責任を負わなきゃいけない。「そんなことにまでいちいちギャーギャー言わなくても・・・」っていうことに対しても、必要以上にしようとする、それが親の本能となんだと思います。真剣になるが余り、その中で子どもに手が出ることもあるし、放棄したくなる時もあります。そして自分も生活をしなければいけない。でも一線を越えないってだけで(だけで、とはいえこれが一番重要なことなんですけど)、北海道のお父さんの件は、たまたま大事件になってしまった。実はこんなことは各家庭にあるし、加減一つで大事件にもなってしまうんです。本当に紙一重ですよ。

なので時々起こってはクローズアップされるこういった類の事件、その度に「自分はどうか」と自問し、自戒する機会にするしかないですね。

「しつけか? 虐待か?」はそれぞれが判断し、ラインを決めて、何か起こってしまったら自分で責任を取るしかないです。

ボクには正直、他人や世論の顔色を伺う余裕はないですね(もともとその気もないというのもありますがw)。

※本連載への感想をお待ちしております。
 感想の宛先は、こちらまで:ken_yokoyama@pttp.co.jp


Ken Yokoyama
横山 健
1969年、東京都生まれ。91年にHi-STANDARDを結成、ギタリストとして活躍。その後、PIZZA OF DEATH RECORDSを設立、代表取締役を務める。
04年、Ken Yokoyamaとしてバンド活動を開始。6月22日、3月に行った8年ぶりの日本武道館公演を収めたDVDを発売予定。
http://kenyokoyama.com/

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