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BOOK『99%の会社はいらない』を読んで。

■99%の人は、自分の時間を生きていない

 ホリエモンこと堀江貴文氏の新刊『99%の会社はいらない』を読んでみた。

 「99%の会社はいらない」などという過激なタイトルを付けると、また多くの人(本を読まない人)からバッシングされそうだが、この数字には意味があって、本書曰く、「会社勤めをしながら、自分の時間を生きている人は100人中1人位しかいないので、99%の会社はいらない」ということらしい。

 本書の要諦は前書きにも書かれてある通り「自分の時間を生きる」ということになるのだろうか。“他人の時間を生きて苦しむ”のでなく、“自分の時間を生きて楽しむ”ことが、これからの仕事のテーマになっていくと書かれている。

 「ホリエモン曰く」ではなく、「本書曰く」としたのにも理由があって、本書は堀江氏が1人で書いたわけではなく、別の人の協力を得て書かれているらしい。文体を見る限り1冊丸ごと同じ個性で書かれてあるので、章ごとに分担して書かれたわけではなさそうだ。ある事柄についてインタビュー取材した内容を編集し、ゴーストライター的な役割を持った人が1人で書かれたのかもしれない。しかし、内容的にはホリエモン個人の体験談が多かったので、それを別人が書いているというのは驚きだった。

■「クール・ビズ」が唯一の成功例

 私は堀江氏の本は『稼ぐが勝ち』から、ほとんど全て目を通している。以前、同書内の「人の心は金で買える」という過激な発言が話題になりバッシングされたことがあったが、あの言葉も実は編集者の案だったというようなことが別の本に書かれてあったと記憶している。しかし当時のマスコミや評論家は、彼の本を読んでいなかったのか、そういったバックグラウンドを無視して好き勝手に「拝金主義者だ」とホリエモンバッシングを行っていたので、少し気の毒に思っていた。冒頭でも触れたが、本(資料)も読まずにイメージだけで批判する人は一般人だけでないということがよく判ったエピソードだった。

 本書の冒頭では、日本の会社の矛盾点がいくつか書かれてあったが、無意味化している日本企業の古くからの習わしを崩すことに成功した、たった1人の人物として小池百合子氏のことが紹介されていた。無論、「クール・ビズ」のことだが、これだけが唯一、融通の利かない日本企業で変革(と言うより改善)されたことであるらしい。

 そう言えば、先の東京都知事選で、堀江氏は舛添氏の続投を望む発言をされていたが、小池百合子氏が新都知事になったことは、どう思われているのだろうか? 案外、結果オーライだったのかもしれないが…。

■エンターテインメント業界のビジネスモデル

 これからは仕事が遊びになる時代が来るということで、そこで真っ先に注目を浴びるエンターテインメント業界のビジネスモデルが書かれていた。

 そのビジネスモデルというのは、以下の4つに分類されるらしい。

 1、[メジャー&高収入]/超有名人型
 2、[マイナー&高収入]/ネット著名人型
 3、[メジャー&低収入]/売れない芸人型
 4、[マイナー&低収入]/一般ブロガー型

 私などはブロガーが本業ではない一般人なので、どれにも該当しないが、強いて選ぶなら「4」に分類されるのだろうか。しかし、一般ブロガーがブログで商売していけるようになるのは、正直、かなりハードルが高いような気がする。あまり後ろ向きなことは書きたくないのだが、世間一般のブロガーがブログを書くという遊びを仕事として認識できるようになるためには、ブログというシステム自体も、大きく変わっていく必要が有るのではないかと思う。それを具体的に説明しろと言われてもできないが、もし、ブログを書くという遊びが仕事に変化する未来が訪れるのであれば、その時は現在とは違ったシステムが構築されているような気がする。

 本書は全体を通して、ひたすら前向きなホリエモン流のリアルな行動哲学という趣きの本だった。簡単なようでも一般人にはなかなか真似の出来ないことが多そうだが、行動派ホリエモンの現在を知るには最適な本だと思う。

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