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鳥越俊太郎さんの駄目さ具合から私たちが学ぶべきこと

 あまりにもどうしようもない晩節の汚し方を教えてくれた鳥越俊太郎さん。
 最初の告示時点の調査で、幅広く都民の支持を集めてトップ目から、さらし続ける醜態でどんとん沈没。結果として競り合いもせず主要三候補のなかで堂々のビリに。酷いもんでした。

 一番最初に「見に来ませんか」と民進党の方に言われて鳥越さんの街頭を見にいったとき、彼は自分一人で街宣車の屋根まで梯子を上がることができず、スタッフに介助されていました。もうこの時点で、駄目なんじゃないのかな、と思ったわけですよ。もちろん、頭さえはっきりしていればたとえ体が動かなくても政治はできる、石原慎太郎さんだって週数日の登庁で都政が回っていたじゃないかという話をする人はいたんですが(主に新聞社方面)、残念なことに、頭もはっきりしていませんでした。

「増田寛也敗戦」で自民党都連は何を反省し、どう立ち直るか
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160812-00061060/
板橋区議 自由民主党 坂本あずまお
http://www.azumao.com/

 自民党の顛末については、幾つかインタビューを仕込んでいまして、最初に坂本東生(あずまお)さんの記事をヤフーニュース個人で出しました。私は内田茂さんとは親しくもなんともないけど、利権を貪るドンという印象や、都議会が伏魔殿と喧伝されている内容は、半分以上は作り上げられたもので、叩きやすいところを叩く構造であると思ってます。だからこそ、本当に変えなければならないところが温存される危険性もあるわけで、そこはもう少し取り上げる側も「面白いところだけやる」のではだめじゃないかと自分を棚に上げて思うわけです。

 しかるに、鳥越俊太郎さんの話は衝撃的でした。当然、あれを支える側も「こんなはずじゃなかった」ということだと思いますが、週刊誌スキャンダルが出る前から候補者としての素養に疑問符がついて以降、一度も上向くことなく、最後は共産党支持者や主力だった50代、60代女性からの支持も失って惨敗したのが鳥越さんです。

「ペンの力って今、ダメじゃん。だから選挙で訴えた」鳥越俊太郎氏、惨敗の都知事選を振り返る【独占インタビュー】
http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/10/shuntaro-torigoe_n_11422752.html
鳥越俊太郎「ネットはしょせん裏社会」。なるほど落選するわけですね。
http://nakatsuma.jp/2016/08/3176/

 そして、全く反省していない、どころか、社会が悪い、ジャーナリズムが悪い、リベラルが負けているという。これが、ジャーナリストとしての実績を買われて、野党統一候補として出馬した人間の言うことなのかなと思うんですよ。この辺はもう、中妻じょうたさんも幻滅されたような記事を書いておられますし、私が加えてあれこれ申し上げるものもないのですが。

 そこから見ている私たちが学ぶべきことは、鳥越さんに対する論評をしっかりと重ねたうえで、老人になってもそういう人間にならないようにしよう、という戒めなんだろうと感じます。

すっかり年を取ってすっかり変わってしまった鳥越さんを眺めながら考えていたこと
http://blogos.com/article/186772/
私たちが「鳥越俊太郎化」しないためのたったひとつの希望
http://blogos.com/article/186869/

 ある意味で、自分に対する批判や弱点の指摘は、反応するしないは別として受け止めておいて、環境に応じて自分を作り替えていくしか方法はないんだろうと思うのですが、やっぱり高齢になり、社会からの反応を直接受け取らなくても大御所として仕事ができてしまうポジションにくると人はこういう腐り方をしていくものなのでしょうか。

 その部分を見るだけでも、いまの民主主義に自由な言論空間としてのネット社会が相応に機能していてよかった、と思ったわけであります。どんな意見であろうが、賛同されるされないは別として表明するところまでは自由ですからね。

 ネットの世界でいうならば、結婚や就職転職出産など、人生の節目や、ブログやSNS、有力配信先へのリーチといった技術や環境の移り変わりに乗れずに、アウトプットの質や量を落とし消えていく人はたくさんいます。パソコン通信のころから28年、ネット界隈でやらせてもらってきて思うことは、結局自分が思っているほど、他人は自分のことなど考えているわけもないので、環境にあわせて自分を作り替えていかないと沈んで死んでいくだけだということです。

 その点で、新聞紙や週刊誌はネットほど「誰が書いたのか」や「何が書かれたのか」を検証されずに、また致命的なものがあっても組織に守られたりしてどうにかなってしまったので、その行動様式でポーンとネット社会でやろうとしたり、政治家になろうとすると自滅していくものなのだ、というのはほうぼうで指摘されているとおりです。

 そうなると、自分を腐らせず、弛まずに進んでいくには競争環境に自らを置き、誰よりもうまく変化していくしかないのだろうという結論になり、それを20年、30年と今後も続けていくのだろうか、それって現世は修羅なんじゃね、と思うわけですけどそれもまあいいか。

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