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ペンの力を信じないジャーナリストなんて

本件、既にあちこちで火の手が上がっててすっかり乗り遅れてしまったのだが。
ペンの力って今、ダメじゃん。だから選挙で訴えた」鳥越俊太郎氏、惨敗の都知事選を振り返る【独占インタビュー】
(The Huffington Post 2016年08月11日)

もう言い尽くされてる感はあるが、ごく手短に。

先の都知事選に立候補して野党共闘で支持を受けながら分裂した与党候補に惨敗という結末は、立候補会見のときに多くの人が抱いたであろう「こりゃあかん」をそのまま体現した結果ではあった。上のインタビューはそれを受けてのものだ。つっこみどころはたくさんあるが、他の人がすでにいろいろ指摘されてるので、私は以下の3点ほど。
(1)「ペンの力って今、ダメじゃん。全然ダメじゃん。力ないじゃん」(中略)僕はペンの力なんか全然信用していません」
(2)「僕はニコ生は基本的にメディアとして認めていない、悪いけど」
(3)「知りませんよ。僕のところに提案はない池上さんの話って何? 選対の部分でカットしているから、なぜか僕は全く知らない」

(1)に関しては、ご自分の仕事をまるごと否定してどうするという話だ。「今」がついているので、「自分たちのころはよかったが今はだめだ」ぐらいのことを言いたいのだろうが、ならばこの人はすでに現役の言論人でないことを自ら認めたわけで、だったらなぜのこのこと立候補などしたのだという話になる。

(2)は、さもありなんという話だ。私がこの人物と唯一接点をもったのは、2006年に日本でのサービスを開始したオーマイニュ-スの編集長にこの人物が就任したときのことだ。開始早々に同年9月に早稲田大学でオーマイニュースに関するシンポジウムが開かれ、私はそこにパネリストとして参加した。就任に際してこの人物は「2ちゃんねるはゴミ溜め」と発言して炎上したが、シンポジウムでもそのずれっぷりだけが印象に残った。そのときから認識は変わっていないということになる。認めるか認めないかはもちろん個人の自由だが、このような発言は、少なくとも現代社会に適応していないことを如実に示すものとはいえる。

(3)これは興味深い発言だ。「認めていない」メディアであるニコ生ならともかく、マスメディアであるテレビの番組に出演することを選対の人たちが認めなかったのだとすると、「出すとボロが出る」とみんなわかっていたからなのだろうが、このままだと、これはこの人物が「選対が無能だった」と評価しているに等しい。

当然ながら、(3)は検証されるべきかと思う。この人物の公式ウェブサイトをみると、今回の都知事選への出馬も、先のオーマイニュース編集長就任も、まったく触れられていない。なかったことにされているわけだ。どうも都合の悪いことは消してしまうご主義であるらしい。このままだと、都知事選についても、これが「事実」として定着してしまう。こんなだめだめなサポートしかできないという評判になれば、今後の選挙で野党から立候補しようという人などいなくなるのではないか。野党の皆さんは、ここまで責任をなすりつけられて黙っていられるはずもなかろう。ぜひ全力で戦っていただきたい。

いうまでもなく、そんなバトルはもとより馬糞の投げ合いに等しい醜いものだが、このような人物を候補者として担ぎ上げたこと自体は、野党陣営にも責任がある。ここまできたら心ゆくまで、馬糞を投げ合っていただきたい。馬糞の海に沈むまで。

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