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群馬大学医学部 この分析が本当なら悲しい

栃木の隣の群馬県。その医療の中核群馬大学病院における医療事故調の調査報告が公開されました。そこで示された群馬大の組織的問題。事実であればとても悲しいものです。少し今までの経験から解説します。

1 医師の労働環境
その日の仕事に追われ、カルテ記載などが不充分となり、とりあえず手術、研究をこなす状況。気がついたら、マニュアルをこなすのみ。悲しいかなこれが大学病院の一部に存在します。説明不足という患者の反応はそのような影響もあるでしょう。

ただこの医師は学会に死亡者を除いての報告をされています。これは捏造で科学者としては最低の行為です。こんなことをしているということは、患者が死亡しても、失敗しても自分の責任ではなく患者の特殊性と疾患の問題と考えていたのでしょうか。手術が下手とかの問題でなく医師として認められない行為です。

2 外科同士の協力体制の欠如
同一組織にあるライバルであるため、協力体制がないのはどの大学でもあると思われます。また同じ大学として科をまたいで共同してやっていこうという気持ちは正直少ないと思います。官僚の縦割りと少し似ています。そのため協力し合うのはどちらかというと個人の関係に限りますし、その協力体制を上司が認めてくれないこともしばしばです。

3 倫理審査体制不備
これもどの大学も倫理委員会の委員が兼務で行われているため、どの担当者も専門的知識もはさほど高くなく、だからこそ自分の組織に性善説が働き余分な仕事はしないようにします。また専門外の分野では保険適応外かどうかの判断は難しいことが多いです。血液の問題なんかはほとんど誰もわかりません。よって正直このようなことは全国どの大学でも起こりえます。

4 バリアンス、アクシデントの報告体制
1にもよるでしょうが、報告する余裕がなかった、いやする気もなかったのでしょう。医師が失敗と思っていないのですから。

5、6  教授の対応
これはもうどうしようもないんですが、もともと教授はその分野のトップですので、他の人の意見をあまり聞く人種ではありません。であれば今回の事故を防止するには院長含めてトップの管理責任と考えていいのかもしれません。また専門ではないのに指導医(専門医を指導する)の認定は正直今の専門医制度の問題ではあります。

7 病院のICU許容能力
これは工事などを含めてある程度仕方がない部分もありますが、それに合わせて手術数をコントロールすべきだったのでしょう。いや腹腔鏡手術は本来ICUに入るべき手術ではなかった患者と想定されていたのでしょうが。 

この報告書を見る限り、この医師を放置したこの教授の責任が正直大きいのでしょう。ただこの教授も問題でそれを放置した病院組織の責任もあります。残念ですが、今の医療安全というより、患者の死というものをどう考えるのかを間違った2人の医師の問題、そしてそれを指導できない病院組織の問題なのでしょう。

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