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ポケモンGOは昆虫採取から生まれた?

田尻 智 ポケモンを創った男 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

田尻 智 ポケモンを創った男 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

今週末、子どもたちと代々木公園に出かけると、たくさんの大人がスマホをかざして歩いたり座ったりと異様な光景がひろがっていた。話題のポケモンGO狂想曲だ。

ポケモンゲットにいそしむ大人たちを横目に、うちの家族は、プロ・ナチュラリストの佐々木洋氏が講師をつとめる「ナンコレ生き物探検隊」というワークショップに参加した。都心のど真ん中にある代々木公園でも、珍しいスズメガとその幼虫や、幼虫から成虫に孵化する瞬間のセミなど多くの生き物をゲットして、子どもだけでなく大人も楽しい2時間だった。佐々木氏曰く、これこそ「リアルポケモンGO」で、「なんだこれ!?」という生き物を見つけ出して、調べたり知識を得たりする行為はゲームのようにおもしろい。

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ところで、ポケモンの開発者として知られる田尻智氏も幼少期は昆虫採取に明け暮れ、「虫博士」と呼ばれていたそうだ。WIREDは、「ポケモンGO」のベースには「博物学の楽しさ」があるとして、この田尻氏の幼少期のエピソードや、ダーウィンが昆虫オタクだったこととポケモンGOについて論説している。

たしかに、街や公園に出て、モンスターたちをゲットするポケモンGOと昆虫採取には多くの共通点がある。その開発の原点には、幼少期の昆虫採取の体験があったのかもしれない。

虫眼とアニ眼 (新潮文庫)

虫眼とアニ眼 (新潮文庫)

『バカの壁』で有名な解剖学者の養老孟司氏や脳科学者の茂木健一郎氏、生物博士の福岡伸一氏も大の昆虫好きだったことで有名だ。昆虫採取は好奇心(CQ)を伸ばし、興味のあることをじっくり観察したり、より深く調べたり分類したりする力を伸ばすのに効果的な遊びであり、楽しい学びだ。養老氏曰く、その観察眼こそが研究者にも必要な「虫眼」であり、茂木氏曰く、飛んでいるチョウやバッタを捕まえる感覚こそが、偶然の機会を逃さずにチャンスを掴みとる「セレンディピティー」という。その点については拙著『一生伸び続ける人の学び方』でも詳述した。

一生伸び続ける人の学び方

一生伸び続ける人の学び方

ポケモンGO狂想曲が歩きスマホの事故を多発させる社会問題に留まるのではなく、部屋の外にかくれた何か(生き物だったり、自然の変化だったり、何気ない人々の姿)を見つけ出す好奇心を伸ばす一つのきっかけになるとよいのだが、と思う週末の代々木公園だった。

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