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【アマゾン】、プライムデー過去最高!他国のベストセラーが家電品なのに日本は食い物?

160714カルビー・フルグラ

■ネット通販最大手のアマゾンは13日、プライム会員限定セール「プライムデー」が1日当たりの販売数で過去最高だったことを発表した。プライムデーは昨年、創業から20年を迎えることを記念し始めた24時間限定セール。2回目となる今年のプライムデーは、アメリカや日本、イギリスなど10か国で同時に行われ、セール対象商品が世界で10万品目となっていた。年会費99ドルのプライム会員限定のセールだが、非会員でも30日間のお試し無料会員に登録することでプライムデーに参加可能となる。今年のプライムデーの販売数は昨年のプライムデーと比べて10ヶ国全体で60%以上増加し、アメリカだけでも50%を超える増加だった。

1日の販売数が過去最高だった2015年のサイバーマンデーやブラックフライデー(感謝祭後の金曜日)の実績を超え、過去20年間では最大となった。今年のプライムデーではアマゾンのファイアTVや電子書籍端末のキンドル、タブレットのキンドルファイア、音声アシスタント端末のエコーやその姉妹機も過去最大となる販売数を記録したという。また世界で最も売れた商品は昨年と同じファイアTVで、前年実績より2.5倍を超える販売数となった。

アメリカ国内で最も売れたのは、値引き率43%で70ドルとなった「マルチ機能電気圧力鍋(Instant Pot 7-in-1 Multi-Functional Pressure Cooker)」だった。その他には、値引き率38%で80ドルとなった「ハンモック(Vivere Double Hammock with Space Saving Steel Stand)」が2.4万台売れ、34%の値引き率で250ドルとなった人気のロボット掃除機「ルンバ614(iRobot Roomba 614 Vacuum Cleaning Robots)」も2.3万台の販売数、ノートブックの「レノボ・シンクパッド11e(Lenovo ThinkPad 11E)」が200ドル(値引き率33%)で1.4万台の販売数となった。日本のプライムデーでベストセラーになったのは、3,300円となったカルビー・フルグラ(800g×6袋)だった。
 なおアマゾンはプライムデー売上やプライム会員の新たな加入者数は明らかにしていないが、調査会社FBICの初期予想では売上高5.3億ドル(前年比26%増)としている。

トップ画像:日本のアマゾン・プライムデーセールで最も販売数が多かったシリアル食品のカルビー・フルグラ。この事実をスーパーマーケットなど日本の食品小売業界は軽く受け流してはダメだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾンによると、アメリカのプライムデーでベストセラーになったのが電気圧力鍋、イギリスのベストセラーは電動歯ブラシ、スペインはUSBメモリースティック、イタリアはUSBフラッシュドライブ、ドイツとオーストラリアはティファールのフライパン、フランスとベルギーではDVD「ゲーム・オブ・スローンズ」、カナダはヘッドフォンでした。各国のプライムデーのベストセラーが家電製品やキッチン用品、ソフトとなる一方で、日本だけが食いモン(笑)。「どんだけ食いしん坊なんだよ」って思いました。一瞬、パソコンの前で身構えるクッキーモンスターを想像しました。

日本のプライムデーは朝食シリアルがベストセラー。ただし、食品小売業界は笑えません。特にスーパーマーケットなど食品を扱う小売店は見過ごすことはできません。カルビーのフルグラのカスタマーレビューを読むと購買者の属性が特定できます。主婦を含め比較的若い女性が多いです。

⇒朝食シリアルがベストセラーということは、若い主婦や独身女性などがアマゾンのプライム会員になってプライムデーを利用していることが浮き彫りにされます。ネットで食品を購入しているのです。この事実をスーパーマーケット関係者は「ウチのお客さんの大半は中高年以上の主婦や女性が中心だから関係ないヨ」と笑って受け流すことができるでしょうか?買い物客も世代交代が進みます。食品もネットで購入するお客が必ず増えてきます。

さらに、日本のプライムデーで最も売れたのが食品だと知られるようになれば、またプライムデーが過去最高の販売数となったことも報じられれば、食品メーカーはアマゾンとの取引を増やすはずです。プライムデーで「それだけ多く売ってくれるのなら」と大幅な在庫と大胆な値引き率をメーカー側がアマゾンに許すことも考えられます。つまり将来、プライムデーでの出品数が増えるのです。ディスカウントとなる対象品目やその在庫数が増えれば、買い物体験が向上し、顧客数が増えていきます。

⇒アマゾンの顧客とはプライム会員です。プライム会員が増えればアマゾンと取引するメーカーから売り手となる販売事業者も増えていきます。そして前年より増加した対象品目と在庫数でプライムデーで新規のプライム会員が増えていきます。アマゾンCEOジェフ・ベゾス氏が描いた「成長のフライホイール(弾み車)効果」で成長が加速します。プライム会員になってプライムデーで食品を購入すると、それまでスーパーマーケット等で買っていた食品をアマゾンで定期的且つまとめて買うようになるのです。つまりスーパーマーケットの食品売上がアマゾンに移っていくのです。

ところで後藤が子供の頃、母親が電車で1時間かけて市内のダイエーに買い物によく行っていました。帰りは母の両手が買い物袋でふさがり手をつなぐことができなかったことを覚えています。今では近所に大型スーパーができたので、買い物も以前のような大仕事ではありません。が、これからはアマゾンで買い物して、若い母親はお店にいかなくなるのです。

 アマゾンのプライムデーをボンヤリ眺めていては思考停止です。もっと危機感を持たないと中高年以上の女性がいなくなると同時に生き残れなくなります。

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