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ロイヤル・ウェディング〜かつての経済大国が持つ今世紀最大のコンテンツ

英国ウィリアム王子とキャサリン妃の30年ぶりのロイヤル・ウェディングが行われた。全世界にテレビ中継され、20億人がその中継を視聴すると言われている今回のロイヤル・ウェディング。2010年に行われたワールドカップ南アフリカ大会の決勝戦、スペイン対オランダ戦の視聴者数が7億1500万人であったことを考えると、21世紀最大のコンテンツと言える。GDPで世界第6位と経済大国としての地位は低下しているものの、ロイヤル・ウェディングがワールドカップの決勝戦を上回る視聴者数を獲得するのは、英国或いは英国王室が世界から好意的に受け入れられている証左でもある。

ロイヤル・ウェディングがこれほど世界から注目を集めるのは、その「非日常性」。一般庶民から王室の妃になるというストーリーも、伝統ある教会で開催される荘厳な結婚式も、馬車によるパレードも、全てが「おとぎ話」の世界を彷彿させるもの。「おとぎ話」のような「非日常性」。これが、世界の多くの人々を惹き付ける一つの要因になっている様だ。

中継を見ていて感じたことは、英国にダイアナ妃の影が強く残っていること。かつて国民に人気の高かったチャールズ皇太子も、ダイアナ妃と離婚したこともあり国民の人気を失い、今ではエリザベス女王の後はウィリアム王子に継がせるべきだという声が強まっている。また、チャールズ皇太子の再婚相手であるカミラ夫人は、正式結婚後6年が経過した今日でもダイアナ妃に付けられていた皇太子妃(正確にはウェールズ大公妃殿下)という称号を使えず、さらにチャールズ皇太子が国王になっても王后(王妃)陛下の称号を辞退、国王配偶者殿下の称号を名乗るとされている。

そうした中、ダイアナ妃の忘れ形見としてダイアナ妃に対する国民の敬愛を受け継いだウィリアム王子と結婚したキャサリン妃(本日からケンブリッジ公爵夫人)は、故ダイアナ妃の再来という重責を背負わされることになる。ロイヤル・ウェディングという「おとぎ話」の世界は、将来の王妃の現実が苛酷であることの代償とも言えるもの。日本の雅子妃と同様に。

かつて世界の覇権を握っていた英国も、今はGDPで世界第6位に留まっている。それでもワールドカップ決勝戦を凌ぐコンテンツを持っている英国。東日本大震災と正反対の「非日常」を見せた英国のロイヤル・ウェディングは、経済大国の地位に固執することの出来なくなって来た日本に、将来進むべき道を考えさせるイベントでもあった。

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