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復活したインスタントカメラ、使い比べてみると

スマホでの自撮りが日常的になっている今、アナログなカメラが意外にも復活を遂げている。複数のインスタントカメラをWSJのコラムニストがレビューする(英語音声、英語字幕あり)

 筆者の27歳の妹は今年、結婚式を控えて独身お別れパーティーをした。そのとき絶対忘れてはいけないアイテムとして荷物に詰め込んでいたのは、「間もなく花嫁に」と書かれたたすき、テキーラのボトル、そして写真のフィルム10箱だった。

 フェイスブックやスナップチャットに夢中の妹が、ポラロイド式インスタントカメラで写真を撮るのだと言い張った。落ち着いた色調と白枠付きの写真を見ると、妹の独身最後の数週間はカーター大統領の時代かとさえ思える。

 スマートフォンでの自撮りが日常的になっている今、音を立てて淡褐色の写真を吐き出すアナログなカメラが意外にも復活を遂げている。インスタントカメラを今も作る数少ないメーカーの1社、富士フイルムは昨年、「チェキ」の愛称で知られる「instax(インスタックス)」を500万台を販売した。前年比30%増の伸びであり、今年は650万台の販売を見込んでいる。

 これはノスタルジアではない。富士フイルム北米部門とポラロイドの幹部は、若い世代こそがインスタントカメラに最も熱中している層だと話した。

 ではなぜか?まず、特にパーティーではインスタントカメラは非常に楽しい。

 しかしそれだけではない。スマホは写真撮影のマジックの一部を奪い去ってしまった。ひたすら撮り続けるが、それを印刷するのは言うまでもなく、振り返って見直すこともめったにない。それどころか、スナップチャットを使えば、写真は永遠に消え失せる。

 とはいえ、この時代にインスタントカメラに頼る気に本当になるだろうか?筆者はこうしたカメラをいくつか試してみた。バーベキューの時や独身お別れパーティーなどで使うのに最も良い選択肢を探すためだ。

富士フイルム「instax mini」で撮った写真は現像に約5分かかる
富士フイルム「instax mini」で撮った写真は現像に約5分かかる
Photo: Joanna Stern / The Wall Street Journal

フィルムの復活

 富士フイルムは「instax」シリーズの成功に大いに湧き上がり、その製品ラインはバラエティーに富む。筆者が試した人気モデル4種の中では、「instax mini 90 ネオクラシック」が自分のために購入したくなるほど気に入った。

 カラフルな「instax mini 8」はアマゾンなどで最も人気の商品だが、「instax mini 90」は値段が高いだけの価値がある。レトロなデザインで、背面の液晶画面には撮影残数が表示され、明るさなどのコントロール機能も付いている。そして充電可能なバッテリー内蔵だ(他の多くは単三電池使用)。持ちやすい上、良い写真が撮れる。撮影オプションの中で特に気に入ったのは「二重露光モード」(1枚のフィルムに2度シャッターを切ることで像を重ねる撮影モード)で、私にも格好いい写真が撮れた。

 富士フイルムのInstaxシリーズはすべて、自動露出の「オートモード」と自動絞り設定が付いている。「インドア」と「アウトドア」モードを選ぶことを忘れず、焦点距離の設定に留意する必要があるだけだ。撮影した写真をディスプレー上で確認することに慣れた今、ファインダーをのぞき、出来上がる写真を注意深く想定しながら撮影するのは意外に楽しい挑戦だった。

 一方、あまり楽しくなかったのはフィルムを無駄にすることだった。「チーズ」という前に実際、よく考える必要がある。富士フイルムのInstax Mini用のフィルムはクレジットカードくらいの大きさで、1枚に付き1ドル程度かかる。フィルムは1パック20枚入りで売られている。(カラー写真の現像には4分間ほどかかる)

 写真自体は、「Instax Wide」で撮ったもののほうがずっと好きだ。大きさは従来のポラロイド写真にずっと近い。しかし、大きな「Instax Wide 300」カメラを持ち歩く気にはとうていなれない。富士フイルムは大きな写真向けの小型カメラを開発中だという。

 ではポラロイドはどうか?2006年に従来のカメラ製造を中止し、その2年後にはインスタントカメラ用フィルムの製造も終了した。同社は現在、デジタル技術を手掛ける企業として存続している。しかし同社が伝統的事業から撤退した際、インポッシブル・プロジェクトという新興企業が昔ながらのフィルムの製造を始めた。

 先週発売されたインポッシブル・プロジェクトのカメラ「I-1」は、このインスタントフィルムを使用する。従来のポラロイドカメラのように見えるが、スマホ「iPhone(アイフォーン)」での操作が可能だ。持って歩き回ってこれほど格好良いと思えたのは、最初のアイフォーン以来のことだった。

 それでも、薦めるのは難しい。このカメラはフィルム3パック付きで350ドルする。このカメラで撮る写真は富士フイルムのカメラで撮るよりも芸術的だが、1枚に付き2.5ドルもかかる。写真を撮ったら日光を遮る必要があり、現像完了には25分かかる。30年前の5倍の時間だ。理由は何か。ポラロイドのフィルム工場が閉鎖された後、インポッシブル・プロジェクトは製造が容易で環境に優しい化学物質を使うプロセスに設計し直さなければならかなったからだ。

By JOANNA STERN

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