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政局ばかり…

先日、初のロシア訪問を前にした前原誠司外務大臣が、衆院議員会館のわたしの部屋を訪ねてきました。ロシア事情をいろいろ教えてほしいというので、40分間ほど話をしました。

前原外相は「森総理のころが一番、日ロ関係がうまく進み、領土問題も具体的な動きになろうとしていたと、わたしは解釈しています。ですから是非、その辺の経過などを聞かせてほしい」ということでした。プーチン首相やメドベージェフ大統領と面会できるか、まだ決まっていない段階でしたが、前原外相は「もし会えたら、どういう風な対応をすればいいですか」とも尋ねられました。

ご存じの通り、わたしはプーチン首相の大統領時代も含め、昨年の9月までに計15回も会談を重ねている仲で、日本の国会議員の中では、ずば抜けて最多でしょう。わたしは「プーチンとは、人間としてお互いに理解を深め合っており、友人として付き合いをしている。あなたも、そういう機会を是非つくり、関係を進化させるべきです」とアドバイスしました。

ちなみに、2年前の5月にプーチン首相が来日した際は、まだ自公政権時代でしたが、わたしは政権交代も想定して、鳩山由紀夫さんにもプーチンと面会するよう勧めました。確か鳩山さんは小沢一郎さんと一緒にプーチンと会ったはずなのですが、今回、前原さんがわたしを訪ねてこられたというのは、鳩山さんたちでは助言を求めてもあまり役に立たなかったのかな?

それはそれとして、マスコミの諸君は「これで本当にいいのかね」と思うほど、相変わらずの政局重視の姿勢です。前原外相がわたしを訪ねてきたことは、一部のテレビや新聞のニュースで報じられていましたが、はっきり言って、記者の諸君はロシアや領土問題にはあまり関心がないようです。わたしに質問することといえば「森先生と前原さんは、菅内閣について話し合ったのですか?」と、いわゆる「政局」のことばかりに関心を持っている。ロシア問題なんて、そっちのけなんです。

ロシアのことで、もう少し突っ込んで質問する記者がいれば、わたしも「答えざるを得ないな」と思っていた。でも彼らは「森と前原が会った。これは何か政治的な動きかもしれないぞ」と勘ぐるだけ。あるテレビ局の記者なんかは、議員会館の玄関で朝も夕方も待ち伏せしては、「前原さんと、ロシアのこと以外では何を話していたのですか?」と質問する始末ですから、腹立ちを通り越して、あきれてしまいました。

太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島の遺骨収集活動に関して、昨年12月、官邸で菅直人首相に助言した際も、これと似たようなことがありました。硫黄島の遺骨収集はわたしが長年、取り組んできた重要な政治課題であり、政権交代しても着実に進めなくてはいけません。そう説明しているのに、記者諸君からは「ほかに首相と何を話したのですか?」「大連立の話ですか?」と、実に愚かな質問ばかりでした。

政治部の記者たちというのは、とかく政局にばかり関心が向いてしまうのかもしれません。しかし、本来のマスコミの使命というのは、政局ではなく、政策の中身をきちんと国民に伝えることではないか、とあらためて強く思いましたね。

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