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ビッグデータブームは沈静化?「業務に取り込み済み」2.4% 「IoT」や「AI」との融合に期待が高まる

サイトウ イサム[著] / 加藤 秀行[著]

 現在でもビッグデータを活用できていない企業が大半だが、技術の発展とともに社会基盤のひとつとして普及していく可能性もありそうだ。

 矢野経済研究所は3月31日、「ビッグデータ市場に関する調査結果2016」を発表した。調査期間は2015年12月から2016年2月で、調査対象は国内の企業や団体、公的機関など546件。ビッグデータとは、市販されているデータ管理ツールなどで処理することが困難なほど、多様で膨大なデータを総称する言葉。近年では、収集したビッグデータを「AI」(人工知能)を活用して法則性を導きだしたり、「IoT」(モノのインターネット)と融合して新たな技術を実用化させる動きがみられる。

 発表によると、2015年度の国内企業のビッグデータ関連投資額は535億円。各企業・団体のビッグデータへの取り組みを調べると、「業務に取り込み済み」は2.4%、「試験的に運用中」が1.7%にとどまった。一方、「検討中」が30.7%、「関心あり(情報収集中)」が39.1%、「関心なし」が2.6%、「検討するも導入見送り」が18.7%で、ビッグデータの活用に取り組んでいる企業・団体は限定的だった。

 小売業におけるビッグデータへの取り組みに関する調査も行われた。矢野経済研究所は日本国内の売上高上位の小売業者173社を対象に「小売業のビッグデータ活用に関する調査結果2015」を実施し、その結果を1月27日に発表した。調査期間は2015年11月から12月にかけて。

 調査結果によると、ビッグデータ活用に「積極的に取り組んでいる」と回答した小売業者は6.9%で、「今後の重要な課題である」ととらえる企業も20.2%にとどまった。一方、「課題ではあるが優先度は低い」が42.8%、「取り組む予定がない」が28.9%になるなど、ビッグデータへの取り組みに消極的な企業が大半を占めた。また、ビッグデータの活用に積極的に取り組んでいる小売企業でも、現在は解析が中心になっており、データの活用はこれからになると分析している。

 矢野経済研究所はビッグデータの今後について、2017年にかけて低廉化が進み、中堅企業等においてもIoT活用機会の環境が整うほか、金融分野を中心にAI技術の活用が進むと予想。さらに、2020年から2025年にかけて実用化を目指している自動運転走行技術を中心にビッグデータの応用が進み、2030年にかけて社会基盤のひとつとしてさらに進展すると予想している。

 ビッグデータの活用は、今のところ課題も多く本格的に取り組んでいる企業は少ないが、今後は「IoT」や「AI」などとの融合で成功事例が出てくれば、急速に普及していく可能性がありそうだ。

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