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デジタルツールだけでチームの生産性が上がると思い込んでいませんか?

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チームが大きくなればなるほど難しくなる「チームビルディング」。効率的に業務を進められるツールはたくさんありますが、ツールだけで本当にチームは結びつくのか。そんな疑問を抱えたサイボウズ式編集部がたずねたのは、コクヨ株式会社の山崎篤さん。

「CamiApp」の開発を指揮した山崎さんは、デジタルツールをバリバリ使って仕事をこなします。一方チームリーダとしてメンバーと接するときは、アナログな手段での感情共有を大切にしています。感情を共有するチームビルディングの勘所を聞きました。

(1)感情を働かせる「チームのルール」があるか

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgコクヨでは、社員がお互いに感謝を伝え合う「39数珠つなぎ」制度があると聞きました。


kokuyo_yamazaki.JPGはい。誰かの行動に感謝したときに「ありがとうシール」をあげ、シート1枚分集まると記念品がもらえるものです。

この感謝のやりとりはデータベース上に記録され、150件を超えたら3万9000円を慈善事業に寄付する仕組みです。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgそれで39(サンキュー)なのですね。



kokuyo_yamazaki.JPGはい。私もスキャナをセットアップしてあげた事業本部長秘書から、御礼のシールをもらいました。

わたしは日常からスキャナを使っているのですが、秘書の方にもスキャナをきちんと使いこなしてもらうことで、作業時間も短くなり、名刺整理の仕事もはかどるようになりましたよ。こういったちょっとしたことが、みんなに見えるようになります。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg感情のやりとりがデータベース化されているんですね。



kokuyo_yamazaki.JPGデータベース上で「ありがとう」が集まっている人は、詳細までわからなくても「すごいな」というイメージがつきますよ。


fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg貢献意識の高い人が自然と理解できるわけですね。どんないきさつでできたんですか?


kokuyo_yamazaki.JPG当時の社長(コクヨS&T株式会社森川卓也社長)が持っていた「人は感情でしか動かない」という考え方をベースに生まれたものなんです。

こういった施策は現場、特に若手がプロジェクト的に立ち上げることが多いと思うんですが、このケースの場合は「トップの思い」を若手が形にしたんだと思います。

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山崎篤さん。1973年生まれ。文具メーカーコクヨ株式会社でIT系ビジネス企画を推進。クラウド伝票サービス「@Tovas」で、2009年ASP・SaaSアワード 総合グランプリ受賞。2011年スマホノート「CamiApp」企画リリース。NPO法人ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム理事、MIJSコンソーシアム副委員長、ソーシャルおじさんズ25号としても活動中。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgトップの考えや施策って、浸透しにくいですよね…? 39数珠つなぎはなぜ使われるようになっていったのでしょう?

kokuyo_yamazaki.JPG強制までいかないレベルの「軽い動機付け」が1番だと思ってます。特に具体的な見返りがあるわけじゃないけど、人って良く思われたらうれしいじゃないですか。

だから、データベース化して見えるようにしていることが、「軽い動機付け」になっているのではと、わたしは思ってます。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgは~、そう考えるとシンプルすぎるくらいですね。



(2)社内で「なんとなく集まれる場所」があるか

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg「チームの一体感」はどうやって作っているんですか?



kokuyo_yamazaki.JPG大事なのは「集まる場所」の設計ですね。みんな自分の業務を最適にするべく、思い思いのワークスタイルをとっている。

そのせいもあり、「なんとなく集まりましょう」というコミュニケーションが多いんですが、そうなると同じ場所にいない働き方をしている人たちが孤立してしまう。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgだから「集まる場所」が重要になると。



kokuyo_yamazaki.JPGええ。例としては「アメ置き場」を作ったりしています。たばこ部屋の代替、というイメージですね。



fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpgなるほど。



kokuyo_yamazaki.JPGちなみに、「直接の情報共有」にこだわって、社内システムのカレンダーを使わない部署もあります。本人たちによると「予定表のホワイトボードのほうが合理的」だそうです。

情報伝達とコミュニケーションは違うし、リテラシが上がれば上がるほど、文字面だけではなく体温がわかるほうがいい、という意識になるようで、「最後は電話」になっていく傾向がありますね。

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg勤怠管理からファイル共有、チャットのコミュニケーションなど、あらゆるツールがある中で、あえて電話などの直接の情報共有になるのが示唆深いです。

kokuyo_yamazaki.JPGはい、一見すると逆戻りで不便になっているように見えますよね。コミュニケーションの手法や伝え方はいろいろありますが、その奥の理念や、経営の信条を伝える方法って変わらないと思うんです。

コクヨの場合は「人は感情で動く」を大切にしていますので、直接の情報共有に行きつくんでしょうね。

(3)社内外メンバーと一体感を生むツールがあるか

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg社内コミュニケーションでは、あまりデジタルツールは使わない方針なんですか?



kokuyo_yamazaki.JPGいえ、そんなことはなくて、逆に「内輪感」を出せるツールは大事だと思っています。例えば、タブレットタイムレコーダーで動画メッセージを送りあうとか。

コクヨは私の入社当初からタイムレコーダーなんてなかったし、スーパーフレックスで「自律」がテーマの会社でした。ですので、タイムレコーダーは「管理」というより、「コミュニケーションツール」としての使い方をしています。

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社内のコミュニケーションに使われているタブレットタイムレコーダー

fumioki-okayama-thumb-40x40-4225.jpg「社内にいない、外回りしている人」とのコミュニケーションはどうしているんですか?



kokuyo_yamazaki.JPG週に1度くらいしか顔を合わせないメンバーとのコミュニケーションには、チャットツールのSlackとWebサービスのIFTTTを組み合わせて、拠点の近くに来たことを自動投稿する設定にしてあります。

メンバー間の連絡ではSlackを使っていたのですが、IFTTT+位置情報を組み合わせることで、まるですぐその場にいるかのように感じられます。別の事務所にいるメンバーからも「あの人、今近くにいるんだ」という親近感が生まれていると思います。

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